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衛星マッピングによりこれまで考えられていた2倍のペンギン個体数が確認される

新しい研究により、皇帝ペンギンの個体数はこれまで考えられていた数の2倍であることが分かりました。科学者たちは新しい手法を使って初めての個体数調査を行っています。その手法とは、衛星をつかったマッピングで、その結果は、環境変化の影響が皇帝ペンギンの個体数に与える影響についての重要な基準となりました。

Scientists count penguins from space

科学者たちで組織された国際チームは、超高解像度(Very High Resolution / VHR)の画像をどのように使って、各コロニーや南極海岸線に生息する皇帝ペンギン個体数を推測したのかを説明しています。彼らは「パン・シャープニング(Pan Sharpening)」と呼ばれるシステムを使って衛星画像の解像度を上げ、氷や影、鳥やペンギンの排泄物を区別しました。そして、遠隔地でなかなか近づくことができない華氏58度の地に生息する鳥についての研究結果を、航空写真や地上での実際のカウントも使って調整しました。

こうして専門家たちは595,000の皇帝ペンギンを発見、特定したのです。その数はそれま270,000~350,000と推定されていましたが、そのおよそ倍が生息していることが分かったのです。この調査は、宇宙空間から行われた生物の個体数調査としては初めてのもので、科学者たちはこの調査方法に非常に満足しています。この調査は安全で、環境に与える影響がほとんどなく、南極圏における生態系調査の大きな一歩となりました。

この研究により、ペンギンの個体数についてのより包括的な洞察が得られた一方で、気候変動がペンギンのコロニーに多大なる影響を与えるということも確認されました。早春の暖かい気候により鳥たちの居住地が失われ、北方のコロニーが地球温暖化に対して無防備な状態になってしまうという問題が、南極圏の多くの地方で深刻になっています。

この研究はミネソタ大学(University of Minnesota)、アメリカ国立科学財団(National Science Foundation)、オーストラリア南極局(Australian Antarctic Division)、英国南極調査所(British Antarctic Survey)と米国スクリップス海洋研究所(Scripps Institution of Oceanography)の協力により行われました。

 

Via: Antarctica

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