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金ナノ粒子の自己集合を薄いフィルム状の機器に導く

コンピューターのメモリストレージや環境発電、遠隔測定や触媒などの世界におけるナノ粒子には様々な可能性があり、科学者たちはその複雑性の解析に取り組んでいます。そうした取り組みの一つでは、科学者たちがナノ粒子の自己集合を発生させ、それらをブロック共重合体の巨大分子と組み合わせて金のナノ粒子一次元、二次元、三次元の多層構造の薄いフィルムを作り出そうとしています。

Golden Potential for Gold Thin Films

ナノ粒子は人工的な原子であり、独特の光学的・力学的・電気的性質を持っています。タンパク質が自己組成するように、ナノ粒子が複合体に自己集合することができれば、マイクロ・テクノロジーの機器が実現できるのです。

昨年、ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)とカリフォルニア大学バークレー校の科学者たちは、一次元、二次元、三次元のマクロ構造に自己集合させた棒状の半導体ナノ結晶を誘発させる実験を行いました。さらに同チームが、今度は薄いフィルムを使った実験を行いました。

このチームが行った実験をさらに詳しく説明するため、ブロック共重合体のコンセプトについてもう少しお話ししましょう。ブロック共重合体の巨大分子はナノ粒子の自己集合を促進します。これらの巨大分子はたくさんの分子から構成された統一体です。ブロック共重合体はブロック状に結合し、自己集合して最終的にナノサイズの構造体となるのです。

特にこの研究のために、金のナノ粒子が厚さ100~200ナノメートルのブロック共重合体の薄いフィルムに取り込まれました。ナノ粒子が取り込まれると、ブロック共重合体は立体構造変化を起こし、エントロピー(閉じた体系内の利用されない熱エネルギーの量)が薄いフィルム全体の形態を決定します。これらのフィルムは強いプラズモン結合を示しました。このことが次世代の電気機器の研究に生かされるのです。

Via: Newscenter

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