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次世代の製品:ミクロの風力タービン

Micro turbine

ご存じの通り

風力エネルギーや太陽光発電は、現代におけるクリーンエネルギーの源です。しかし、世界的に6パーセントだけのエネルギーの生産量にしかすぎないため、断続的にエネルギー発生の問題に対する技術開発が必要です。全エネルギーにおけるクリーンエネルギーのシェアはまだ少ないのですが、その利点は、今後の25年間において、空中へCO2を放射する化石燃料を使用した発電所の建築を阻止することができるということです。

ミクロの風力タービンの出現は、特に発展途上国の大部分のオフグリッドの農村地帯にクリーンエネルギー源としての機能を増すことができます。風力タービンの傾向として、より大きくてより機能的なタービンが良いとされてきました。風力タービンは初期の段階で、電力の出力は一般的に、100kW~300kW程度でした。現代の空気力学の風力タービンでは、実際的に1MW~5MWを出力することができます。より大きな出力には、タービン用の広いエリアに塔と電気変電所を設置して、かつ定期メンテナンスにアクセスをすることが必要です。

発電に必要とされる最小風速は、タービンの設計が改良されるとともに下がってきていますが、まだ10メートル/秒から25メートル/秒の風力が必要です。年間を通してそのような風速があるのは、沿岸地域や丘、または土地の輪郭が風漏斗を形成するような場所です。1MWの風力タービンを設置する資本費用は、約100万ドルです。政府からの補助金があったとしても、加速的な原価償却率と特恵関税率により、風力タービンは大企業や地方行政以外は手の届かないものです。

風速は季節によって変わります。そして、風の突風や凪ぎの期間があります。そのため、風力タービンからのエネルギー生産はバックアップする動力源が必要となり、必然的に化石燃料を使用することになります。風力タービンの能力は、大きいほどグリッド電圧と頻度において断続的な効果を発揮します。化石燃料は風力発電より安価なので、クリーンエネルギーを使用するためには、行政や財政的な圧力が必要です。

変革の必要性

風エネルギーはファッショナブルな「グリーン・バッジ」技術なことから、一般の人たちに心から受け入れられるエネルギーに変わることができれば、長期的に使用される可能性があります。実際的に手頃な価格のミクロの風力タービンの出現は、技術を特定の場合に使用されるために必要とされるパラメータを兼ね備えているように思えます。

アジアやアフリカ、南アメリカの大部分の農村地帯では、グリッド電力の供給がよくありません。送電線が敷かれている場合でさえも、頻繁に停電や電圧低下が発生します。そのため農村地帯では、照明や換気のために、または娯楽とコミュニケーションのために予備電力を供給するポータブルの石油系燃料の発電機を使用しています。農村地帯で使用されているこのポータブル発電機は、化石燃料を使った大きな発電所よりも環境を汚染していて、しかも不安定です。

ミクロの風力タービンは、現在のところまだ高価で、1ワット出力当たり約6ドルのコストがかかりますが、政府からの補助金により手の届かないものではありません。電力のバッテリー蓄積は、出力が低下した場合に乗り切ることができます。ミクロの風力タービンの設置とメンテナンスはあまり複雑ではなく、農機具や送水ポンプを修理する地方の整備史でも取り扱うことができます。

次世代の製品

世界中には、約350社のミクロの風力タービンのメーカーがあります。ミクロの風力タービンは約38.7MWの電力を発生します。年々多くのタービンが驚異的な勢いで設置されているので、この出力は5年後には30倍になっていると推測されます。

以下に実例として3つのミクロの風力タービンの技術的説明をします。

1. Ventus

Ventus

Ventusは、アウトドア・キャンパーが使用できるようにデザイナーのSergei Kuckir氏が設計した垂直軸マイクロ風力タービンです。風力タービンは、わずか直径10cm×長さ65cmのチューブで、重さはわずか4kgしかなく、簡単に組み立てと分解をすることができます。このキットは、風向に直面するように並べる必要がないところが利点である垂直軸サボーニアス・タイプの風力タービンを使用しています。このタービンは、バッテリーに保存する400ワットの電力を発生します。このキットの価格は約1,000ドルになると予想されます。

ミクロの風力タービンVentusは設置が簡単で、地方の住宅の基本的な電力の必要を満たすには十分な電力を発生させることができるコンセプトです。おそらく政府の助成金もあることから、手ごろな価格的になります。しかし、垂直軸タービンには、10~15メートル/秒以上の風速が必要なので、どこでも利用が可能だとは限らないかもしれません。

2. トーテムパワーのミクロの風力タービン

Totempower

トーテムパワー・エネルギーは、イギリスのハンプシャーを本拠地とする会社で、市立大学のサイモン・プリンス博士によって開発されたパッシブ・エアジェット・ボルテックス・ジェネレーター(PAVOG)を商業化するために2010年に始動しました。表面上の気流を改善して、かつ電力出力を増やすために、タービン・ブレードには、特に低風速で作動することができるミクロの溝を備えています。

トーテムパワーは2つのモデルを開発しています。1つは一般家庭仕様で、1年当たり2000KWHの電力を発生することができ、もう一つは、地方のコミュニティー仕様で、1年当たり15,000KWHを発生することができます。価格は2000KWHの家庭用ユニットで約7,000ドルを予定していて、5年の払い戻し期間があります。トーテムパワーはイギリス市場において、2016年までに16,000台のミクロの風力タービンを販売する計画をしています。研究結果が野外施設でも再現できれば、この設計は世界の至るところで分散型の電源の需要を満たすことができます。

3. ミクロのVAWTMicro VAWT

ハイ・エナジーは台湾に拠点を置く会社で、400ワットや1500ワット、3000ワット電力容量がある様々な垂直軸風車(VAWT)を開発しています。これらの装置は道路照明やテレコム・タワー、漁船などで使われています。このミクロの風力タービンのサイズは、わずかに50cm×50cm×150cmのスペースを必要とするだけで、とても小さくて設置も簡単です。さらに、雑音や振動もありません。

このようなミクロの風力タービンは、農村地帯やオフグリッドに設置することが可能です。

結論として、ミクロの風力タービンは、クリーン・パワーの有望な新しい地域、特に発展途上国に適しているように思えます。

 

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