何故今なのか？
より環境に優しいエネルギー源を探すのは、決して遅すぎるという事はありません。 「どうして今なの？」 この質問をする人達がまだいるようですが、最良の答えがこうです。 「何故今じゃいけないの？」 環境に良すぎるという事に不平を言う人はいないからです。 しかし、何故私達は人間の排泄物を有意義なエネルギーに変える必要があるのかについて、きちんとした説明を必要とするなら、全てのゴミを何かに変えるのは、それが不要であるだけでなく、私達が生活する環境に非常に有害だからです。
現代の生活様式と人口増加で食物の需要が増え、それと共に人間の排泄物が地球に大きな生物危害を引き起こしています。 それをリサイクルし殆どをエネルギーに変える事で、化石燃料への依存が低減するだけでなく、これら全ての排泄物処理に必要な土地の要件への圧力も取り除くことが出来ます。
ゴミ物語
人間の排泄物の歴史は人間の存在と同じだけある、と言いたい人もいるでしょうが、それは明らかにつじつま合わせにすぎません。 人間の排泄物とその不適切な処理が原因で、手を付けられないほどの生物危害の災害を引き起こすことになります。 バクテリアやウイルス感染源と感染経路は膨大な量で伝わるので、安全な処理が要求されます。私達は歴史を通して徹底した処理システムに投資してきましたが、何故さらにそれを一歩進めて、私達の安全を守り投資した資本も回収できる、ごみ処理施設との統合をしないのでしょう？
雑排水リサイクルシステムやバイオトイレ、無水トイレは、天然資源の水を保護し、栄養分を土に戻す為に利用されてきました。 しかし現代科学はさらに進化し、この廃棄物全てをエネルギーに変える驚くべき躍進を遂げました。
黄金探し
1. ローワットトイレ
目的: これらは人の排泄物をエネルギーに変える事に誇りを持ってくる人達で、この珍しい名誉を受ける権利を主張する人はあまりいないのですが、ルーワットは消費者向けレベルで直接廃棄物を集めるために、実際にアプローチする事で始まります。
プロセス: ルーワットトイレは化学物質や水の無いトイレで、糞尿は匂いの無い密封されたカートリッジに集められ、いっぱいになると交換されます。カートリッジは生物分解性素材であり、一度ルーワットから取り除かれると蒸解釜に放り込まれ、大量のバイオガスを発生させます。
成果: 現在ルーワットは未だ試験段階で、ロンドン西部のマリーナのハウスボートでプロジェクトが進行中です。この会社は、１日も早くさらに大きな集団に拡大したいと希望しています。これまでの所、テストプロジェクトはバイオガスの安定供給を得ており、これを使っている人達も喜んでいるようです。ここまでは全て良好に進んでいます。
2. オレンジカウンティ―公衆衛生地区が人間の排泄物を水素蒸気に変える
目的:オレンジカウンティ―公衆衛生地区はかなり難しい事に挑戦していますが、今の所軌道に乗っているようです。人間の排出物を安定した水素燃料に変える事は簡単な事ではありませんが、カリフォルニア大学アーバイン校の専門家と共に、いつか彼らの下水処理場から抽出したガスで水素電力自動車を満タンにしたいと思っています。
プロセス: メタンガスは下水から容易に抽出されます。実際、腐敗した排泄物からごく自然に採取することが出来ます。しかし最新のプロジェクトでは、これを安定した維持可能な燃料として使用できる水素ガスに変換しようとしています。この目的だけのために８００万ドルの装置は設置され、今の所計画通りに進んでいるようです。
成果: もしこのアイデアがヒットした場合、処理工場はクリーンで排気ガスを排出しない燃料で走る車を充電するステーションにもなります。これはあらゆる意味で勝算がありそうな考えで、このテスト期間が終わり成功すれば、商業化もさほど難しい物ではありません。
一攫千金
1. マイクロミダスがうんちからプラスチックを作る
奇跡的変化を起こす必要がある時は常に、手軽に魔法を起こしてくれる遺伝子組み換え細菌に頼るしかありません。マイクロミダスは人間の排泄物をプラスチックに変える会社で、何か信じられない気がするかもしれませんが、固形成分を入れると、明らかにプラスチックを作るのに最適な原料が作られます。
微生物がプラスチックに変換できるような高分子を織り、世界に多くのプラスチックを作り出すのは安全なのかという疑問はありますが、人間の排泄物より有害ではないことを考えれば、これが意図する事は正解であるようです。
2. ザ・トイレット2.0
ケインが設計した公衆トイレ、トライレットは水を使用せず、干し草やおがくずや有機素材で人間の排泄物を覆います。これを施設に送って排泄物を肥料に変換し、化学肥料の使用を軽減し、肥沃な土壌を作ります。
現代科学は飛躍的に進歩しており、人間の排泄物が生物危害になる事を阻止し、正しい目的で実行可能なバイオ燃料になる日も近いでしょう。