グラント・ウッド作「アメリカン・ゴシック」は、かつて幾度も新聞の一面を飾りました。様々な形態で再生産され、何度も変形されているので、この絵や作者の名前を知らなくても、絵自体にはなじみがある場合が多いのです。アメリカン・ゴシックを使ったパロディ作品も何作もつくられています。ウッド自身は、同時代の平均的なアメリカ人像にすぎない、と説明しています。
しかし、あるアーティストが、アメリカン・ゴシックを、種や殻、鳥の骨や木など、牧場から出るごみを使ってつくるという新しい試みをしました。この最新のバージョンの作者は、断栽されたジーンズもこのユニークな作品に取り入れて、つくりました。構想は、リサイクルと再利用できるもの全て、思慮深く使うことです。象徴的な作品であるアメリカン・ゴシックをリサイクルされた素材で再製作することによって、環境保護の強いメッセージが人々に放たれます。
もちろんエコ意識だけでなく、このような作品を作るには驚くほどの技術と芸術性が必要です。アメリカン・ゴシックは、ピッチフォークを持つ農夫の絵であり、リサイクルされた牧場由来の素材を使うことはふさわしいことに思えます。ヨーグルトやチーズの容器など、様々なプラスチックを空と背景に使うというプランがあり、まだ完成はしていませんが、公開される日を楽しみに待っています。
出典:etsy