技術的なブレイクスルーと競争の激しいガジェットやPCの市場でハードウェアが時代遅れになるペースは、時として恐ろしくなるほどです。「ネクストビッグシング」が発表される間隔はほんの数カ月で、より新鮮で洗練されたガジェットが次々と発表されてきます。消費者中心の市場にとっては大変良いニュースです。しかし電子廃棄物に悩まされるこの地球にとっては、この傾向は大変心配なことです。アーティスト、デザイナー、建築家の中には、電子廃棄物をつかって普通のものとなんら遜色のない素晴らしい彫刻をつくる才能のある人がいます。リサイクルと再利用という点から見て最高の例をごらんください。
コンピュータ部品の不思議な世界地図
スーザン・ストックウェル氏は、イギリス人アーティストで、古いコンピュータの部品を大量に含む電子廃棄物の身を使って、この素晴らしい作品をつくりました。詳細な世界地図を、正確な縮尺で仕上げています。
300基の使用済みコンピュータ製インスタレーション：製作期間3年
ポーランド人アーティスト、マレク・トマシク氏は廃棄されたコンピュータで、幅16.4フィート（約5メートル）、長さ13.1フィート（約3メートル）、高さ14.8フィート（約4.5メートル）の巨大な家をつくりました。このインスタレーションは、300基のコンピュータから回収されたリサイクル部品で慎重につくられており、丸3年をかけて製作されています。
リサイクルのコンピュータ部品でつくったＳＦマスク
これらは最高にクールで、ハロウィーンの時期に一つ手に入れられたら、暗闇で皆を驚かすことができます。本物の「サイボーグ」の感じがあって、古い部品が溶接されたところが全体に本物らしさを与えています。
廃棄コンピュータの部品の街頭彫刻
エコロジー意識の高いアーティストであるフランコ・レッチア氏には、 私たちの周りにあるものは全て何か美しいものをつくるのに使えるという信念があります。電子廃棄物とPC部品も例外ではなく、彼女はシティ・スカイラインと刺激的なスカイスクレイパーを製作しました。彼女の作品はまた、むやみに捨てられた古い電子廃棄物など、世界中のごみを集めてつくったメタリックモンスターをシンボルとしています。
廃棄コンピュータCDから動物彫刻
個人的に好きなものは誰にでもあるものですが、私たちは何百万年の進化の過程で精緻に造形された自然や野生動物が好きなので、それを模倣したものは瞬間的に気に入ります。ショーン・エイブリー氏は、廃棄された何トンものCDをつぶして動物や昆虫の目の覚めるような彫刻を作り出しました。私たちは必ず古いCDを捨てるので、エイブリー氏はその多くを集めて、リビングルームに飾れるようなものにしました。
オタクとハッカーのためのスニーカー：リサイクルされたコンピュータチップ
ジャンクメタルアートとも、技術オタクのスニーカーとも言えるのですが、いずれにせよガブリエル・ディシャウ氏は、古いコンピュータのスクラップを利用する作品を作りました。スニーカーとしてはやや重いほうかもしれません。靴紐を結ぶ心配は要りませんが、日常に使うものではないことを覚えておいてください。デザイナー自身が、もっとも愛しているスニーカーにして、5足を作りましたが、彼自身もそうたびたび履くつもりもありません。
リサイクルキーボードの蛇
画家のチェ・ジョン・ヒョン氏が製作した蛇は、作者自身のアートショーで観客を教育する目的で作られました。韓国の人が、自分たちが捨てたキーボードのキーがどこに行ったのか不思議に思っていたとしたら、こうして蛇になっていたと教えてあげてください。このメッセージは明確です。「リサイクルするか滅びるか」です。
リサイクルコンピュータの部品製バイナリチェアー01とバイナリ・チェアー02
ベンジャミン・ロリンズ・カルドウェル氏が考案したバイナリチェアー 01 とバイナリチェアー 02 はリサイクルのメッセージを普及させる目的のリサイクル家具のシリーズの一部です。このいすは、考えられる限りすべての電子廃棄物を使ってつくられていて、このいすに座っていて退屈した時はボタンを押してディスクを動かすこともできます。
ミゲル・リヴェラ作：余ったハードドライブでつくる、動く彫刻とロボット
今ご覧いただいているのは、真剣なリサイクルと改良の成果です。ミゲル・リヴィエラ氏は、ハードドライブを多くの人が一目見て飛びつくようなハイテクおもちゃに変身させました。33ものハードドライブでできた車と、14のラップトップのハードディスク製のロボットは彼の絶妙なスキルと比類のないイマジネーションの証明です。
コンピュータスクラップのミニチュアシティ
イタリア人アーティスト、フランコ・レッチア氏は、埋立地から集めたガラクタをキラキラした都市の模型に作り替えることができます。彼はこの分野で名を馳せました。CDからキーボード、ハードディスクからマイクロプロセッサまで、このイタリアの巨匠のリサイクルスキルにかかれば、再生できないものはありません。