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実験室でつくられる植物由来の革はファッションの未来の姿

綿素材の衣服は、ジュートや竹素材の生地のような競合を押しのけて地球に優しいファッションをけん引し続けていますが、オーガニックの衣服の需要はこの数年着実に伸びてきています。しかし、ロンドン芸術大学主任研究員Suzanne Leeによる新しいプロジェクトは、生地の製造についてよく知ると全てが簡単にかわってしまう可能性があるとのことなのです。Leeはファッションや繊維技術の未来や、でフットプリントを減らして衣類をつくることができた古来の衣類の製造過程のみで化学合成繊維をつくるアイデアを根本的に調査してファッションの未来:あすの衣類棚という本を書きました。この調査プロジェクトはLee とBioCouture社というイギリスの会社のチームによって綿密に整理されています。

BioCouture: Vegetable Leather for the future

 なめし革としてよく記述されているバクテリア繊維の生地をつくるため、昆布茶というイーストとバクテリアが共生する古来の材料をLeeは、用いました。砂糖と緑茶を大きな浴槽で混ぜ合わせて微量のイーストを加えることにより、Leeは衣服をつくるための生地として使用可能な材料を用いて綿密でレザーのような膜を得ています。綿の代用品としてこのバクテリア繊維の生地は地球に優しく斬新なものです。綿をつくるためだけに年間210万億リットルの水が必要であり、収穫された綿を糸にする工程や糸から織り生地にする染色と購入後に綿の衣類を守るための化学処理を施す工程では数十億リットルの水と膨大なエネルギーも使われています。

BioCouture生地は水とエネルギーを無駄遣いする製造工程にしないだけでなく、その生地は100%天然素材で無毒であるとともに土に帰ることができるのです。さらに、BioCouture生地は染色工程で少量の水を使用するので、多様なデザインやパターンで色鮮やかな生地をつくるためにビートやブルーベリーのようなフルーツや野菜由来の自然染色をLeeは用います。2011年のロンドンデザイン週間にSuzanne LeeはBioCoutureプロジェクトをワークショップに100%デザイン100%材料で展示しました。

BioCouture: Lab Grown Vegetable Leather

 

開発中の現時点での唯一のハードルは、BioCoutureファブリックがあまりにも早く水分を吸収し、簡単に分解してしまうという問題に直面していることです。水にさらされる際にゼリー状になってしまうことを防ぐため、いくつかのポイントで撥水成分が生地の製造過程に導入される必要があるでしょう。将来生地が十分な耐水になれば、BioCoutureはおしゃれな建物、車、雑誌、書籍、衣類、テントなど生地が使われている部分全てで使用できるようになり、製造工程でのフットプリントを減らすとともに製造中の使用できない生地の廃棄も減らせるようになるでしょう。

出典: BBC

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