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火山から取る地熱エネルギー

現状

火山には超高熱の蒸気とマグマ状の物質が混ざっています。火山は得てして大地のもたらす被害だと考えてしまいますが、研究者の中にはそうではなくてここに宿る天然の熱を生かしてクリーンなエネルギーを発生させようとするものがいます。高温蒸気は発電用タービンを稼動させるのに使用でき、一連の過程で火山溶液の中にある金・銀・硫黄、そして水銀といった鉱物が取り出すことも出来ます。しかし、高温に対応できるだけの最新技術が必要となってきます。ここでご紹介するのはこの技術を開発している多くの国の様々な団体です。

変化の必要性

現在は地熱発電はもっとも開発研究が遅れている分野です。その理由としては人気の無さ、ローカルエコロジーに与えるインパクト、そしてプロジェクトにかかる大きな初期コストが挙げられます。しかし、一般の発電所に比べて温暖化ガスの排出が少ないため、地熱発電にもっと目を向ける必要があります。費用も安く、代替エネルギーとしてはまさにうってつけです。

ここからどこへ?

1.インドネシアの地熱エネルギープロジェクト

新しい点

インドネシア政府は2014年までに地熱エネルギーで4000MWの発電を実現するという計画を発表しました。同国内には数多くの活火山が点在し、世界の40%に及ぶ地熱エネルギー利用の可能性を秘めています。推定では国内電力需要の約35%をまかなえる計算です。

違いは?

もし成功すれば世界最大の地熱発電プロジェクトになります。国内における石炭使用の発電所の需要を減らし、多くの雇用機会も生み出し温暖化ガス削減にも貢献します。

問題点

最大の問題は資金と技術です。インドネシアは主要国に比べて地熱発電の分野においては技術で後れを取っています。しかし、資金や技術支援をアメリカや日本、世界銀行から受けていく方向です。

2.ドイツの地熱エネルギープロジェクト

新しい点

ヨーロッパ主要国としては初の地熱発電用切削許可がドイツに下りました。およそ150箇所の地熱発電所の建設が進み、さらにその数は増える見込みです。このことにより推定数千メガワットの発電が近い将来可能になるということです。

違いは?

ドイツに続けとばかりにヨーロッパ主要各国で地熱発電が盛んになってきています。雇用機会を増やすばかりでなく、新しいエネルギーの開発としても期待されています。また国内の温暖化ガスの量を減らしクリーンで継続使用可能な電気を供給できるのです。

問題点

長期的視野でのエコロジーに与える影響はまだはっきりとしません。調査チームのなかには否定的な意見を述べるものもありますが、今のところは再生エネルギー利用の利点の方が不安を上回っているのです。

3.アイスランドの火山切削コンセプト

新しい点

アイスランドの電力会社組合は国連の科学基金の援助を受けてIDDPというプロジェクトを立ち上げて、クラフラ火山から地熱エネルギーを作り出そうとしています。プロジェクト主任で地質学者の、グムンダール・フリードリフソン氏よるとマグマから発生したエネルギーは岩で暖められた水や蒸気から地熱エネルギーを取る場合よりも安上がりだということです。

違いは?

現在はアイスランドでの電力の3分の1が地熱発電でまかなわれています。今回のプロジェクトが成功した場合は国内の全電力が地熱発電で対応できるようになります。具体的には25MWの電力が火山マグマから取り出され、100mのパイプを使用して30000世帯に電力供給します。

問題点

マグマの温度は摂氏1000度にまで上ります。現在の技術ではこの温度を取り扱うことは出来ません。しかし、地質学者は技術の進歩によって超高温蒸気を表面に持ってきて発電に利用できるようになることを期待しています。

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