『電力基地』は24時間、1週間利用可能な電力です。 地熱発電が、この基地にとって唯一つの環境に良い電力資源で、太陽や風力とは違い、信頼できないものです。 オークリッジ国立研究所(ORNL)は、新しく電力源に変わるものを開発しました。 ORNLは、海洋温度差発電(OTEC)を基に、海水を使って電力を生成する事に期待をかけています。 ORNL素材科学&技術部門の当局者、ジェームズ・クレットによると、海洋の表面と数千メートル下の海底とでは、非常に大きな水温の差があります。 この温度差を使って電気を生成する事が可能です。
温度差はOTECに電気を生成させ、クローズドループ・ランキンサイクル電力施設を稼働します。 この施設は25℃の海表面の水を吸い上げ、アンモニアを沸騰させる熱交換器に送られます。 ガス状のアンモニアはタービン発電機を回転させ電力を生成します。 最後にアンモニアを冷却し、コンデンサを使って液状に変換し、この全行程が何度も繰り返されます。 熱帯地方では温度差が20℃を上回り、海洋温度や環境に影響されることなく、この施設で3-5テラワットを生成することが出来ます。
現在のOTECの技術を考慮すると、海洋温度差発電施設を商業化するには、最低でも非常に大規模な熱交換器が20機が必要です。 これはグラファイトフォームをベースとする熱交換器がその役割りをはたします。 これらの熱交換器はクレットと彼の研究チームによって開発され、高温を制御する能力と、広い表面積を対処する能力を兼ね備えています。 これは熱交換器のコストとサイズを削減するだけでなく、一般的な熱伝導ユニットの性能をも向上させます。 熱交換器の効率は2倍になり、OTECの熱交換器のサイズは半分になります。
現在、NELHA(国立エネルギー研究所ハワイ支局)のテストの為に、研究室規模の熱交換器がクレットと彼の仲間によって建設されています。 もしこれが成功すれば、OTEC施設は発電に革命をもたらします。 これらの熱交換器を作るために使用されたOTECの技術とは別に、他の種類の施設の効率をあげる事にも役立ちます。
Via: デバイス