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ワカメから生物燃料を

代替エネルギーの探査は多岐にわたり、技術開発と相まって将来は安全でクリーンな燃料が使用できるかもしれません。今のところどのようなアイデアも実用化ができるようにはまだ至っていませんが、専門家のあくなき追求は進む一方です。そのような中、テルアビブ大学の動物学専門のアビグドール・アベルソン教授とチームは面白いアイデアに行き着きました。つまりもしこのアイデアが実を結ぶなら、近い将来に海藻から生物エタノールを作れるようになるかも知れないのです。

生物エタノールの生成は特に新しいことではないですが、海藻から取るとなると話は別です。これまでは原料油からから取るのが一般的でしたが、土地を専門に多く確保しなくてはいけないのが問題点でした。さらにコストもかかるし食料用の穀物スペースにも影響を与えてしまいます。ですからアベルソン教授は海の中にある海藻ならば地上の穀物に比べて生育も速く、天然生物システムに危険も無くて食物供給にも問題のないことに着目したのです。

海藻の使用には2つの利点があります。まずもちろん生物エタノールの生成がありますが、水産生物や人間の廃棄物によってできた海中の過度の栄養分を吸収するのにも便利です。また海藻の利用によって海岸線に多く発生している富栄養化現象にも歯止めをかけることが期待できるということです。

このプロジェクトは前述した研究チームと海洋生物専門機関CAMUSとが共同で行っており、海藻から取れた生物エタノール実用化に向けて海藻内の炭水化物と糖分のレベルを上昇させるように研究を続けています。この研究が成功すれば、将来は海藻から取れた生物エタノールで車が走る時代も来るのです。

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