幾つかの環境保護団体は、発展途上国において電子廃棄物の違法処理が深刻な健康被害と公害問題を引き起こしていると主張しています。ブラウン管のような幾つかの電子廃棄物には鉛やカドミウム、ベリリウム、水銀や他の有毒物などの汚染物が含まれています。電子廃棄物の問題が持ち上がっていますが、デザイナーの中には安全な再利用策の開発をただ待っているだけでなく、展示できる新しい芸術作品を独自の形にして廃棄電子部品を再使用しようとしています。ここにリサイクル電子部品で作った最も印象深いアート作品を幾つか紹介します。
電子廃棄物のスニーカー
電子廃棄物のスニーカー はアメリカ人アーティストガブリエル・ディショーの作品で全て電子廃棄物で作られています。靴の両サイドに2つの色を用いて変化を付け、賑やかさや高揚を表す弾けた色に存在感のある青を使っています。
リサイクルCDチェア
ベレン・ハーモサ氏デザインのリサイクルCDチェア は今まで座った事のないような心地よさはないかもしれませんがゴミ処理場行きの何百もの不要ディスクを救済し環境に貢献しています。
ブレンダ・ガイトンの電子廃棄物の彫刻
工業デザイナーのブレンダ・ガイトンはユニークな芸術作品の形を変える事でPCBや古いチップに新しい命を吹き込みます。彫刻は機械の寿命と有機体の生命の融合を表しています。工房として使っている彼女のガレージで制作され、彼女の夫も協力しています。素材の殆どは友人から供給されたものです。
ネイランドスタジアムの模型
環境を考えるアーティスト、デイス・マンはネイランドスタジアムとサンスフェアを、彼と友人が集めた電子部品を使って縮小模型を制作しました。模型は奥行き20㎝、幅25㎝、高さ10㎝です。このスタジアムは約250個のICを白く塗り、見物台と座席の列を作るために糊付けしています。ジャンボトロンはかつて携帯電話のディスプレイに使用されていたもので、フィールドは緑に色付けされた実際のサンドペーパーです。
アーノルド広告の電子廃棄物を使った看板
カリフォルニア、サンホセ、シリコンバレーにある高速101号に設置されたアーノルド広告が作ったこの看板 は、リサイクルのコンピューター液晶と他の電子部品で作られています。この看板は11個の2.4mの立体文字から出来ています。
ウィーマン
英国王立芸術協会による作品で、このウィーマン は重さ3.3トンでコーンウォールのエデンプロジェクトに展示されています。廃棄モニターや他の電子廃棄物を使って製作されました。
巨大な携帯電話の彫刻
ローマに住む環境を考えるアーティストはこの巨大な携帯電話の彫刻を創作し、現在「地球環境報告＆映画祭」に展示されています。この彫刻は何百もの廃棄携帯電話で作られています。
廃棄携帯電話のインスタレーション
環境を考えるアーティスト、ナイジェル・シリガーの作品で、高さ46cmで幅61cmのフレームは数百個の携帯電話が形を変えて使われています。携帯電話はバッテリーに有害物質が含まれていて、適切な処理をしないで放置すると環境に深刻な脅威を与える可能性がある、とインスタレーションは消費者に警告しています。
生物学的ウィルスの彫刻
アーティストのフォレスト・アクルーアーはオフィスビルの外に積まれていたゴミの中から30のコンピューターを拾い、そのガラクタをアートに変身させました。このアート作品は、普通の風邪からライノウィルスまで生物学的ウィルスの彫刻で成り立っています。アーティストは拾ってきたコンピューターの電子部品やコンデンサを使ってデザインしています。
ＳＦマスク
これらの気味悪いＳＦマスク は、あちこちの家に転がっている電子廃棄物を無作為に使って作られています。
マッキントッシュ II ソファ
このソファはメリーランド、ハイツ、ミズーリのマックストアのあります。このソファーは旧式のマッキントッシュII コンピューター20台で作られていて、このコンピューターは重量のある20インチモニターを乗せているデザインだったので、ここで昼寝をしても十分支えられるほど頑丈です。
CDの海に囲まれて
100万枚の不要CDから作られたこの煌めく内海のインスタレーションはアーティスト、ブルース・モルノの発案です。インスタレーションは英国ウィルシャー州ロングノールフィールドに展示されています。地域で集められた物とは別に、この大きな海にはブラジルやカリフォルニアから送られてきた廃棄ＣＤ600,000枚以上が使われています。