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水素駆動の電気自動車コンセプトタイプ

輸送コストは、今世界が直面している最も大きな問題であり、自動車メーカーは代替燃料を模索しています。そうした代替燃料の一つである水素はコストパフォーマンスが良く、環境にも優しい燃料です。最近の水素燃料車をいくつかみてみることにしましょう。

 

プジョーの水素電気自動車

工業デザイナーのアラン・クラフチェンコ(Alan Kravchenko)が、プジョーのために水素電気コンセプトカーをデザインしました。電気モーターと搭載された水素・酸素燃料タンクが必要な動力を供給します。綿密に配置されたこれらの燃料は車輪に取り付けられた電気モーターの効率を高めます。ラジエーター冷却トンネルが車のボンネット部分に設置されており、エンジンのオーバーヒートを防ぎます。

 

キャディラック「Provoq」

このキャディラック「Provoq」は、有害物質を排出せず「ゼロ排出車」と呼ばれます。動力源となる燃料電池は、水素と酸素を反応させて発電します。自家発電した電力で走行するこの車から排出される物質は、きれいな水だけです。この「Provoq」には、ゼネラルモーター社E-FLEXの第5世代の燃料電池を搭載しています。水素タンクが満タンの場合、450kmまでを水素燃料を、32kmはバッテリーの電力を使って走行し、トータルで483kmの走行が可能です。

 

軽量な水素発電自動車「Kultur Nios」

Kultur Nios」は、シティタイプの水素燃料自動車の試作品です。ハレ芸術デザイン大学(The University of Art and Design in Halle)、ケムニッツ工科大学(Technical University Chemniz)、メルゼブルク継続教育カレッジ(The College of Further Education in Merseburg )3校の学生と教授たちによるチームが開発しました。この車は、「シェル・エコマラソン2012」アーバン・コンセプトカー部門に出場し、その優れたデザインと人間工学が評価されて、オートデスク・デザイン賞を受賞しました。

この車に搭載された直流モーターは、ケムニッツ技術大学が開発した高度な水素燃料電池システムで駆動します。 この装備により、「Nios」は1リットルの燃料でおよそ500kmの走行が可能です。

 

ボルボが開発する水素電気ハイブリット車

ボルボの電気自動車 C30 の走行距離94マイル(約150km)ですが、メーカーは燃料電池およびガソリンから水素を生成する改質装置を取り入れることにより、155マイル(約250km)まで向上させる計画です。ボルボは確実な水素の直接利用に依存せず、ガソリンを水素ガスに変換する変換機の使用を試みています。電気モーターの24キロワット時のバッテリーが空になったときに、燃料電池が変換率85%で水素ガスを使用し車を駆動します。バッテリーを大きくすることなく、走行距離を倍以上にすることができるのです。電気モーターを水素ガスで駆動させることにより、ガソリン駆動の内燃エンジンに比べ性能が2倍になります。

 

ヒュンダイ2020

ヒュンダイ2020ファミリー・シティ・カーは、マサチューセッツ工科大学の電気ハイブリッドコンパクト車をベースとしてニコラス・ストーン(Nicholas Stone)が設計しました。外側にはソーラーパネルを取り付け、発電を行います。この車は、植物のような人工光合成システムにより駆動します。設計者は、「電力で中央の水タンクを刺激し、水を水素と酸素に分離します。水素は専用のタンクに蓄えられ、酸素は排気として空気中に放出されます」と説明しています。

 

水素で駆動する車「Ozone」

Ozoneと名付けられたこの新しいコンセプト車は、 移動の全く新しい形です。水素燃料電池で駆動し、すべてが斬新な形をしています。アイディアやコンセプトは良いのですが、乗ったときには居心地悪く感じるかもしれません。シートは燃料電池で駆動する個々のモーターで制御された巨大な2つの車輪の間にあります。この2人乗りの車は半透明のガラスで覆われ、ハンドルではなくジョイスティックで操作するなど、空想の世界から飛び出してきたようなデザインをしているからです。

 

複数の再生可能エネルギーを使って自己駆動する電気自動車「Squalus」

「Squalus」と名付けられたゼロ排出のこの試作車は、メキシコ人デザイナー、アルトゥーロ・アリノ(Arturo Arino)が設計しました。高級さと環境への優しさが融合した車です。搭載された4つのインホイールモーターが、この全電動自動車を駆動させます。Squalusは、車輪の回転により電力を発電します。電気エンジンが停止すると、水素エンジンに切り替えます。この環境に優しい車の大きなフロンガラスには、透明な発電太陽電池が取り付けられています。

 

ホンダの水素駆動車「FC」

2008ロサンゼルス・オート・ショーにおいてホンダは、デザインのスタディモデルであるホンダFC スポーツを発表しました。この車は水素駆動、3シーターのスポーツカーです。セダンタイプのFCXクラリティで既に採用されている、ホンダのVフロー燃料電池テクノロジーのデザイン柔軟性や性能を向上させ、極めて低い重心、強力な電気モーターの性能、そしてゼロ排出という特性を持った軽量のスポーツカーへと生まれ変わりました。

FCスポーツは、カスタムメイドの高性能燃料電池を設置するためのエリアを後部座席の間に設け、バッテリーパックは車両の中央下部に設置されています。水素タンクはリアデッキから見えるところにあるので、「ネイキッド(naked bike)」(空気抵抗を減らすための車体の覆いがないバイク)と同様、FCスポーツの燃料電池技術を見ることができるようになっています。

 

フォルクスワーゲン「Pholeum

カナダ人工業デザイナー、アレクセイ・ミハイロフ(Alexei Mikhailov)によるフォルクスワーゲンの水素燃料コンセプトカー「Pholeum」は、都市環境での個人輸送を提供する車です。温室から着想した透明な車体で、1人乗りのこの車の車内には、ゲームのコントローラーに似たステアリングポッドやアクセルとブレーキをコントロールするペダルが備えられています。外側のホイールベースによりこの車の旋回軸が360度回転するので、駐車や運転が楽になります。

 

ダチア「SHIFT」

この素晴らしいコンセプトカー、ダチアの「SHIFT」は、ダチアの「ダスター(Duester)」インスピレーションを受け、ルーマニアのブカレストに住む若者たちが必要なものを備えたデザインになっています。この2シーター車は透明で可動式のルーフを備えています。このルーフにより、閉めているときでも車内から広々とした空を楽しむことができるのです。リチウムイオン電池と液体水素で駆動する電気パイルのどちらも動力源として使うことができます。ダチアは、二つのヘッドライトの間の下の方に大きくSHIFTと表記した、非常にシンプルかつ素晴らしいブランディングをしています。

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