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驚くほど複雑で奇抜、しかし環境に優しいコンセプトカー

”環境に優しく”生きるということが、近年においては当然のことになりました。このことは、これまで長年にわたり公害を生み続けてきた自動車産業においてはさらに明白です。現在までに200万台以上を販売したトヨタのハイブリッドカー、プリウスをはじめとする、こうした環境に配慮した車の成功は、持続可能性の発展を様々な方面で後押ししています。しかし、それはなにか突飛な実験をしてはいけないということではありません。変わった、非常に奇妙な車のコンセプトがこれまでにも何度となく、環境に配慮する技術の世界に登場しています。そうした素晴らしく、楽しくて便利、そして環境に優しい車の15例を見てみましょう。

 

プジョーGlobule(球)」

デザイナーのAhmad Moslemi Farによる、この風変わりなコンセプトで唯一見覚えがあるのは、フランスの自動車メーカーのあのおなじみのロゴだけです。「Globule(球)」という名前が示す通り… これは大きな球です。基本的に柔軟性のあるポリマーのカバーがついた4つのパーツからできており、乗車定員は4名、電気モーターで駆動します。しかしその異彩を放つ球状の形以上に特徴的なのは、この車が文字通り、形を変えることができるという点です。柔軟性があるポリマーの働きにより、その立方体状の車体を直線的な円筒状に変えることが可能で、駐車場問題を解決するのに役立つでしょう。

 

他の電気自動車の総重量を他の電気自動車の1/4まで軽くした、超軽量電気自動車(ULEV)

カーボンファイバーでできた車の存在は知られていました。しかしデザイナーのクリス・デイジー(Chris Daisy)は、車体カバーや車台、ロールケージ、サスペンションリンケージ、車輪のハブ、フェンダー、フェアリングからスポイラーまで、ほぼすべての部品に軽量のカーボンファイバーを使うことにより、全く新しい次元の車を生み出しました。これによりこの車のエレガントな外観を損なうことなく、総重量270kg以下を実現します。

 

乗り降りのためにルーフが開く、ドアのない電気自動車

ジョン・ブカサ(John Bukasa)が考案した、映画「トロン・レガシー」から飛び出してきたような形のこの斬新な車は、あなたの’SF心”をくすぐること間違いありません。「iCar」と名付けられたこの車は、全電動自動車で、ドアがありません。そうです。この車はおしゃれなルーフ開閉システムを取り入れています。しかし、こうした人目をひく特徴もさることながら、この車は頑丈なアルミのシャーシとカーボンファイバーのボディからできており、空気力学の原理を応用したスピードを実現します。

 

ヘリオスATVコンセプトカー

一目見て、台の上に角が生えているように見えるかもしれません。しかしこの角のように見えるものはソーラーパネルなのです。そしてこのソーラーパネルは、ヘリオス ATV コンセプトカーの構成要素です。デザイナーのKim Gu-Hanが考案したこのソーラーパーワーの車は、 車としての機能に限らず、家の電気製品に電気を供給する、ソーラーエネルギー発電所としても機能します。走行中には邪魔になるこのソーラーパネルは畳むことができます。スタイリッシュな外観は保ちつつ、ゼロ排出で走行します。

 

タッチダウン

第1回「科学と未来 国際コンセプトカーデザインコンテスト」において最高調和美部門銀賞を受賞した、Guo Ke考案の「タッチダウン」は、斬新な魅力と持続可能性を併せ持っています。この車は、太陽光エネルギーと風力エネルギーを併用して駆動する、ゼロ排出車です。20年後の環境に優しい四輪車は、きっとこんな感じかも知れません。

 

プジョー「オムニ(Omni)」

プジョーについては、何度もご紹介してきました。そして今度はコンセプトカー「オムニ」の登場です。車に搭載された太陽電池がボンネットの下にあるリチウムイオン電池に接続され、完全にソーラーパーワーで駆動します。しかしそれが唯一の特徴ではありません。カーボンファイバーのボディを持つこの車は「横」へも運転できるのです。おかしく聞こえるでしょう。しかしそれこそが、先進のオムニ・ホイールを取り入れてこのデザイナーが思い描いていることなのです。

 
電気自動車「TransforMISS 」

風船のような形をした風変わりなホイールをもつ車で「環境への優しさ」をアピールしたいのであれば、この「TransforMISS」が、まさにあなたのための車です。この斬新なコンセプトはデザイナーのThierry Dumaineが心変わりする女性にインスピレーションを受けて考案しました。その名前(transform: 変わる、Miss: 女性)が示すように、この車はバイクに変身し、そして三輪車にも変身します。ハブ内の電気モーターで駆動し、車内は再生板紙で作られます。

 

リンスピード「iChange」

リンスピード社(Rinspeed)がついにコンセプトカー「iChange」を発表しました。この車はルーフに搭載されたソーラーパネルだけで駆動します。トップスピードは時速220km、わずか4.2秒で60kmに達するこの車は、つい見せびらかしたくなるようなおしゃれで環境に優しい車です。 また乗車人数により車内空間を変えることができます。この車の唯一のデメリットは、1回の充電での走行距離が90kmと限られていることです。

 

ホンダ「Native」

ホンダファンのみなさま、お待たせしました。楽しみにしていた エントリーが、これです。デザイナーのTudoran Liviuが考案した全電動、低排出のホンダ「Native」は、先端の調光外装が特徴的です。この外装は外気温により色を変えます。環境に優しく、楽しむことは全く間違ったことではないのです。

 

全電力コンセンプト・カー「Laminar 2」

これは前にご紹介した「TransforMISS」よりも気品ある繊細さを備えています。この電気自動はリアの2輪に取り付けられた電気モーターで駆動し、 風に応じてエアロダイナミックを変えるので、燃費とスピードを向上させます。さらに風船のような風変わりな車輪ではなく、従来の形をした車輪を採用しています。

 

マツダ コンセプト・カー「TONBO」

ワニの口のような形(もしくは見たこともない空想の生き物?)をしたこのは、間違いなく’環境に優しい’恐竜になるでしょう。DedekDesign社とマツダ・ヨーロッパ社が設計したこの素晴らしいコンセプトカーは、クリーンな水素燃料電池により駆動します。しかしさらに興味深いのは、この車が水の上も走ることができる、水陸両用であるという点です。また、メインボディの脇に便利なラックシステムを備えており、スポーツ用品を積むことができます。

 

アウディ「Avatar」

まずはじめに、これは宇宙船ではありません。映画「アバター」に出てくるようなスーパー電気自動車を思わせるEdwin Conanによるアウディのコンセプトは、最高時速360kmにもなり、わずか2.9秒で時速100kmに達します。軽量な流線型のボディをもつこの車は、2032年までに実用化されるだろうと設計者は期待しています。私たちの期待よりは、少し遅いのですが。

 

BMW コンセプト・カー「Lovos」

これは、プラスチックでできたステゴザウルスでしょうか?それとも恐ろしい魚のお化けでしょうか?それとも、ただの冗談?いいえ。これはAnne Forschnerが設計したBMW のコンセプトカー「Lovos」です。鱗のように見える奇妙な形のものは、車のバッテリーに電源を供給するソーラーパネルです。またこれらの鱗状のソーラーパネルは、車が動くとタービンの役割も果たします。あなたはこの車に乗りたくはないかもしれませんが、この車の環境への優しさは否定できません。

 

水と日光で走るファミリー・カー「ヒュンダイ2020」

 

植物の光合成にインスピレーションを受けたヒュンダイ2020という名前のこの素晴らしいコンセプトカーは、日光を動力源とします。しかし、ほかの車とは明らかな違いがあります。この車は、電気をリチウムイオン電池に貯めるのではなく、その電気を使って水を電気分解し、水素を発生させるのです。ですから基本的にクリーンで飲むこともできる水と、呼吸できる酸素しか排出されません!

 

MINILUX

前に紹介したヘリオスATVに似た、Jukka Rautiainenデザインのこのソーラーパワーのコンセプトカーは、駐車中には発電所として機能し、近くの送電システムに電力を供給することができます。その場合、この車は現在宇宙船で使用されている先端のガリウム・アルセナイド太陽電池を利用します。

 

 

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