ecofriend.com

美しいダンボール建築

数日前には魅力的なタケ建築を数例紹介しました。ただ、ここ20年の間に自然主義的で再生可能そのうえ驚くほど頑丈なもう1つの素材が建築分野においてその地位を確立してきています。それは紙の頑強な従兄弟にあたるダンボール、板茂氏によれば『進化した木』です。世界中で年間1億トン以上という驚異的な量が生産され、(古紙の固有成分炭酸カルシウムにより)驚くほど耐火性に優れたダンボールは申し分なく便利であり頑なに『環境に優しい』素材だと考えられます。そこで、見慣れたダンボール箱に敬意を払い、みごとなダンボール製の建築物10例を見てみましょう。

London Design Festivalに登場 – ダンボールカフェ  

これはフライアッシュ煉瓦でもなければ普通の磨煉瓦でもなく、ダンボールのブロックを装飾的に配置してダンボールカフェを作った様子です。b3の設計者たちが考案した非凡でありながら持続可能なデザインは2008年のLondon Design Festivalにおいて発表されました。壁、テーブル、椅子そしてグラス以外はダンボールブロックを使用して作りました。ブロックは熱接着剤によって固定し、がっしりとした正面を形作っています。結論として、このカフェの機能性は、夜間にはバーになることから見ても極めて明らかです。

坂茂氏のPaper Tea House     

日本の茶会が日本文化に与える名状しがたい影響は周知の(または周知しているはずの)事実です。そして、この素晴らしい伝統を明白に表現するように、著名な建築家の板茂氏は長方形の再生ダンボール製の筒のみを使ってPaper Tea Houseとその家具類を考案しました。この空間を構成するのは隣り合わせた茶室と待合です(慣例の腰掛けが付いています)。

リサイクル製品を販売するダンボールでできたリスボンの環境に優しい店    

持続可能な製品を売り出すのに持続可能な環境の中に陳列すること以上に優れた方法があるでしょうか。設計士のPedro Campos Costa氏はLOWと呼ばれる彼の興味深い構想の中でまさにこれを提案しています。LOWは小売店(リサイクル製品のみを販売する)とバーを結合した店舗です。この店の棚や家具は全てダンボールを使い接着剤を使用せずに制作しています。これならばビジネスの場においては環境問題を意識することはできないとは言われないでしょう。

The Cardboard House –近代建築の平面図  

完全に再生可能な低価格の素材のみによって住居を建設するのは可能であることを包括的に証明するようにStutchbury and Papeはシドニー大学のIan Buchan Fell Housing Research Unitと共同してThe Cardboard Houseを設計しました。ダンボールの板のみが構成する簡単に移動できるこの住居は、特に緊急時の住宅事情などにおいては、一時的とはいえ快適に暮らすことができます。

Comprehensively proving the fact that housing can be constructed fully from recyclable and low cost materials, Stutchbury and Pape, in collaboration with the Ian Buchan Fell Housing Research Unit at University of Sydney has designed the The Cardboard House. Composed entirely from cardboard planks, the easily movable dwelling can used for living comfortably albeit temporarily, especially in cases of emergency housing conditions.

ダンボール防音設備  

ダンボールは難燃性以外にも音を緩和する性質も持っています。ヘルシンキの建築家Martti Kalliala氏とEsa Ruskeepää氏そしてMartin Lukasczyk氏はその特に便利な性質を利用するために究極の持続可能な防音室を創作しました。内側には不規則な繭のような空洞をもつこの部屋は全て接着剤を使用せずに組み立てています。

ダンボールの筒で作った橋  

屋外に場所を移して、ダンボールはいくぶんかの強度を加えることによってその適応性を再び証明しました。再度、板茂氏が設計したこの橋は281本のダンボール筒を使用して建設しました。重さは約20トン、20人が同時に渡ることができます。それぞれの筒は直径4インチ、厚み0.46インチです。階段は再生紙と再生プラスチックによってできており、基礎には砂を詰めた木の箱を使用しています。この建造物は一時的なものであって雨期の前には取り壊さなければなりませんでしたが、歴史に対する純粋な隠喩として魅惑的な石造りのローマ水道ポン・デュ・ガールから半マイルの位置に設置されました。

Hansmeyer氏の円柱   

一瞥しただけではDilwara Templesの驚くほど複雑な柱の内の1本を調査しているように見えるかもしれませんが、実際はMichael Hansmeyer氏が入念に考え抜いた魅惑的な構想です。世界中で最も複雑な建築物といわれているHansmeyer氏の円柱は高さ9フィート重さ2000パウンドです。この円柱は、木製の芯の上に1ミリ厚のボール紙2700枚を積み重ねてあります。Hansmeyer氏によれば8面から16面の装飾的な多面体は3Dプリンターをもってしても複雑過ぎるということです。

ボール紙のみで組み立てたPacked Pavilion  

チューリッヒ工科大学の生徒、Min‐Chieh Chen氏とDominik Zausinger氏そしてMichele Leidi氏は芸術と建築の精巧な形状を融合させてこのユニークな半球形パビリオンを設計しました。409個のダンボール製円形部品をひもを使って繋ぎ合わせています。ここで使用している円形部品は実は再生利用のありふれたダンボールを利用したものです。

ニューサウスウェールズ大学の生徒による革新的な再生ダンボール管パビリオン 

もう1つの魅力的に設計されたパビリオンです。そして、こちらはニューサウスウェールズ大学の学生たちによるものです。彼らは合板の薄板を使い、空隙のある構造形態にするためにその合板に穴を開けてその穴に2000本のダンボール管を差し込みました。基礎には木の厚板を使いながら最終的な構造は2つの半円形に積み上げました。Sydney Customs House前に設置したこの設計のねらいは、建築材料として利用するリサイクル部品の能力と可能性を示すことです。

ダンボールで作った部屋  

人はどの程度まで自然主義になれるでしょうか。著名な建築会社SeARCHがChristian Müllerの建築家たちと共同して設計したこの作品の大いなる構想は実は山肌を掘リ抜いて作った本格的なヴィラです。現在、このヴィラの内部は軽量ダンボールのサンドウィッチを切り抜いて表現した偽の丸天井造りの客室です。この天井の切り抜きは規則的な形状を保って具合良く床まで続き、ダンボール製の棚やクローゼットを形成しています。

Today's Top Articles:

Scroll to Top