一般家庭への太陽電池集中化システムは急速に広がりつつあり、個人で取り組むだけにとどまらず、公共・個人の両エリアにおいて再生利用エネルギーの使用を推奨する動きが盛んになってきています。高性能網状電極（グリッド）を専門とするＳ＆Ｃエレクトリックは、特に一般家庭での使用を目的としてソーラーＰＶパネルを使用したエネルギー貯蔵技術を集中化させるプロジェクトを推進しています。このプロジェクトは、場所は明らかにされないある家に２０万ポンドかけてインストールして実地テストを行うことでデータを収集していきます。
当然ながら、日中に太陽光を利用して電気を発電・貯蓄し、夜間の使用にあてるという流れは変わりません。これをどのようにして実行するかという点に違いがあります。実験期間には一軒当たりの電力消費量が平均１・５キロワットの家５０件が太陽電気利用の対象になります。ここで新システムはどのようにしてエネルギーをグリッドに戻すかをコントロールすることが出来るのです。つまり道路を掘り返してケーブルを敷く作業はもはや必要なくなり、効率的で経済的なシステムの構築が可能になります。
しかしながら実用化へ向けて最大のハードルは初期費用です。 エネルギー貯蔵技術はコストのかかる分野で、大規模での利用が難しいのが現状です。そのため、Ｓ＆Ｃエレクトリックは政府の援助や投資といったものが必要不可欠であると訴えています。
すでに明らかなように、再生可能エネルギーに対する需要はこの先増える一方ですから、このような形式でのエネルギー貯蔵・配布は大規模での利用にはマイナスであるといえます。むしろエネルギーの収集源を広く求めていくことが必要で、実際にＳ＆Ｃエレクトリックも風力発電などの可能性を模索しながら、太陽エネルギーと合わせた事業成長計画を立てていく方向性を示しています。
