ecofriend.com

「温暖化の穴」がアメリカ東部の気候変動を遅らせている

環境に悪影響を及ぼし、様々な呼吸器疾患を引き起こす空気汚染物質を除去することは重要なことです。しかし特定の状況下では、空気中の粒子状物質が太陽光を宇宙に向かって反射し、特定の地域において冷却効果をもたらします。このことはアメリカ東部の状況を調査していた科学者たちにより発見されました。彼らの研究により、空気中の微粒子が東部アメリカに「温暖化の穴(warming hole)」ができており、この地域における気候変動を遅らせている原因となっていることが明らかになりました。

研究者たちは、アメリカ東部における空気の粒子汚染の多さにより、この地域の上空に寒気部分ができていることを発見しました。この空気汚染による効果は以前にも観測されていましたが、粒子汚染を減らすことがこの地域に気候変動に莫大な影響を与えることが明らかになったのです。研究者たちはさらに、雲が空気中の汚染物質粒子と接触すると、冷却効果が高まることも発見しました。汚染物質の粒子は雲の水滴とまざると、粒子だけの場合よりも多くの日光を反射し、結果として表面温度が大幅に下がるのです。温室効果ガス排出の増加により温暖化が予測されていたアメリカ東部において、この粒子汚染がこの地の温暖化を遅らせていることが分かりました。

研究者たちは現在、環境保護の目的に限って、有害な温室効果ガスの排出を削減し、粒子汚染に変える方策を研究していますが、こうした削減の結果、この地域における温暖化が進んでしまったのです。この分析は、気象条件や、空気の質への米国レベルの規制を行っていない世界中の他の先進国の変化についての、重大な洞察でもあります。

Via: Seasharvard

Today's Top Articles:

Scroll to Top