最近では世界中でたくさんの人がリサイクルを次の次元に引き上げて考えるようになってきているようで、ただのリサイクルではなく見事なアート作品に仕上げるケースも出てきました。完成品を見ただけでは簡単そうに見えるかもしれませんが、使われなくなったスクラップを有効利用して実際に見事な作品を作り上げるその創造力には脱帽します。ここでご紹介するエマーソン・ビアンチン氏のミニチュアオートバイもこのようなスクラップメタルから作られました。
電子機器の廃棄物は近代世界において大きな問題となっています。私たちはより新しいもの、高性能のものやカッコいい物が発売されるたびにそれまで使っていたものをためらいもなく捨ててしまう傾向にあります。今日発売されたものもすぐに「昔のもの」になってしまい、人というのは常に最先端の電子機器を追い求めていたいものなのです。エマーソン氏のこのメタルオートバイは世界中にあふれる電子機器廃棄物の問題を解決することは出来ないかもしれませんが、この社会問題への意識の喚起を促すことは出来ます。
また、このようなミニチュアモデルは他の人にも影響を与え、自分でもリサイクル製品で面白い作品を作ってみようとチャレンジする人が増えるかもしれません。ここで紹介したオートバイ自体も最初は簡単な造りで始めたのが、徐々にエスカレートして細かな部品が追加されていって今の形に至ったということです。
