ecofriend.com

エネルギーの貯蔵に関して知っておくべき5つの事項

Energy Storage

私たち皆は、エネルギー貯蔵市場が将来の市場において重要な位置を占めるであろうということを感覚的に理解することができます。しかし、どれくらいのシェアで、どれほどの価値があるかなど、まだ分からないところもあります。開発者は、信頼性があって手頃な価格でエネルギー貯蔵を行うことができるのでしょうか。これもまだ決めることができません。この市場区分は小売り業者にとって有利になるか、または気をつけなければならないことがあるかもしれません。電力研究所(EPRI)は、この問題についての広範囲な研究を行ない、その報告書を公開しました。その報告書には、エネルギー貯蔵セクターの賛否両論が詳細に述べられています。コストや利点、そして回避すべきことなどがこの報告書に明記されています。EPRIの予測によれば、2012年はエネルギー貯蔵産業用のランドマーク・イヤーになるでしょう。それまでに、この産業には概算2億5000万ドルの資金提供が予定されています。それは特に小売業者と卸売業者のためのものですが、重要なポイントを以下にご説明します。

1.かんがい揚水の試みと実態

Wind mills pumping water

ジェネレーターを貯水で起動させて池に水をポンプで揚げる古代の方法は、今やグリッド・エネルギー市場にその場所を移しました。世界中で127,000MWもの量の電力が、ポンプで吸い上げられた水力によって発生しています。市場占有率は、驚きの99パーセントと推定されます。残りの市場占有率は、圧縮空気の440MW、ナトリウム硫黄電池の316MW、鉛酸蓄電池の35MW、そして最後にニッケル・カドミウム電池の27MWの順で続いています。また、ごくわずかに、はずみ車やスピニング・ディスクとリチウムイオン電池もあります。

2. 全体的に高価

Overall too expensive

広範囲に渡るエネルギー貯蔵の運用と採用には、高額な経費がかかります。市場の潜在的規模を推定するために、EPRIは消費者と送電網の管理者の両方の異なる見解を調査しました。これによって価格と2人のステイクホルダー、つまり、送電網の管理会社と消費者の一致する概算金額を計算することができます。価格設定が需要と供給の市場実勢によって決まるなら、需要が高ければ価格が高くなることは明らかです。EPRIの推定によると、アメリカ市場の価格は、キロワットごとおよそ700~750ドルです。この予算で、14GWのキャパシティーを満たすことができます。価格が500ドルまで落ちれば、アメリカは目標を2倍にすれば良いのです。

3.価格の大幅変動

Costs vary greatly

さまざまな貯蔵システムは、その寸法や貯蔵期間、更には使用方法によってかかる経費は異なります。電気を地下で圧縮して格納することは、メガワット規模のシステムをサポートするためには最も安いオプションかもしれません。圧縮空気技術のコストは、1キロワット時当たり60ドル~125ドルで、1キロワット当たりのコストに関しては960ドル~1250ドルの間で変動します。最も高価なシステムは鉛酸蓄電池を使用するものです。1キロワット当たり$950~$1590のコストがかかります。リチウムイオン電池では、1キロワット当たり1085ドル~1550ドルです。結局、フライホイール(はずみ車)は1キロワット当たり1950ドル~2200ドルまで変動します。

4.利益はどこへ?

Revenues

労力の結果に見合った収益がある場合にのみ投資が行われます。小売業者にとっては、収益が見込まれた場合にのみ、貯蔵する魅力が発生します。風力エネルギーは魅力的なオプションです。風力によるエネルギーの生産は夜間にそのピークに達することがあり、これは夜間電力を低価格に設定することができます。夜間の風力エネルギーを保存しておいて、需要の多いピーク時にそのエネルギーを利用すれば、小売業者に収益をもたらします。EPRIによれば、太陽エネルギーのような他の再生可能資源は、小売価格をたたくことができましたが、まだ集中化した太陽エネルギー・システムがないため、それほど有益ではないかもしれません。電気自動車用の需要の増大はさらに需給を高め、それによって、小売り業者にとって利益につながります。

5.時間的なエネルギー・システムの価格

Cost of system over time

設置料金のゲージングはただ一つの基準ではありません。実用の可能性を決めるためには、設備の寿命を含めた運営費用も考慮する必要があることを心に留めておいておかなければなりません。厳しく検査した結果、揚水発電と地下圧縮空気が一番安い再生可能エネルギー設備であると、EPRIは主張しています。この2つのエネルギーは1キロワット時当たり20セント以下最少のコストで済みます。これに次いで、亜鉛臭素と亜鉛空気電池は1キロワット時当たり20~30セントです。鉛電池が最も高価で、1キロワット時当たり約40セントから1ドル程度かかります。

 

Today's Top Articles:

Scroll to Top