今日
世界の都市では、複数の課題に直面しています。それは世界の人口の約60％が今後20年間で都市エリアに集中すると予想されています。都市とその住民の空間的、社会的、環境的な不調和は、驚くべきペースで成長しています。この問題は、途上国の急成長している都市で、より鮮明です。推計によると、これらの都市に毎月約500万人が移り住み、実存的な問題の新しい形を生み出しています。これらは、気候変動や地球温暖化などの環境問題に加え、スペースの確保、健康や雇用の問題も深刻さを増しています。これでは、持続可能な未来は期待できません。
さらに、先進国の都市でも、これらの課題に免疫があるというわけでもありません。しかし、「世界の都市現状2008－09年」という題名の国連報告によると、都市部にとってこれらの課題は「影響をひるがえす、真の機会」だと強調しています。下記のメガ都市は、適切な計画を経て、自給自足を目指し開発された都市です。
明日
1．未来都市‐海南省の低炭素都市
SBAデザインによって設計された、中国海南省の低炭素未来都市(The Low Carbon Future City in the Hainan)は、再生可能エネルギーを取り入れ、排出ガスの削減と、エネルギー効率の向上によって、環境保護を目指した中国の気候保護プログラム(The Chinese Climate Protection Program)の一環の取り組みのうちの一つです。これは、海南の南西に位置する広州(Yinggehai)に176.2 平方キロメートルの敷地に開発されます。
「緑」の特徴とは別に、建築家は仕事と生活のバランスとエコ・ツーリズムの考えを取り入れています。世界の現在の都市とは異なり、農村と都市間の相互作用が生まれ、すべての住民が都市の持続可能な発展のために、住人の一人一人が貢献することが不可欠です。この未来都市は、主に太陽光や風力エネルギーなどの再生可能なエネルギー源に依存しており、交通手段は、パーソナル·ラピッド·トランジット（PRT）システムを利用します。
2．SOMアーキテクツによるハノイのグリーンテック都市(Green Tech City)
ベトナムの首都、ハノイのグリーンテック都市には、約二万人の住居が構築される予定です。これは、世界的に有名なスキッドモア、オウイングス＆メリル（SOM）によって設計されています。この新しい都市の注目されるべき点は、人々のための快適な都市マイクロ気候を作成するために、自然環境を活用することです。
それは、千年以上も続く王朝の繁栄と衰微を繰り返したハノイの伝統は継続し、それと同時に持続可能な未来のために、様々な 「緑」のイニシアチブをとるでしょう。市は、電力を再生可能なエネルギー源に依存し、洪水管理、雨水利用や廃棄物のリサイクルのための堅牢なシステムを持っているでしょう。
3．エコ・フレンドリーな中国大連のエアロポリス
大連のエアロポリスは、中国で開発されているもう一つの自給自足メガ都市です。これは、大連市北部の新しい空港地帯になります。市は約168 平方.キロメートルの領域に、約100万人程度の住居を確保する予定です。また、新空港ゾーンは、毎年およそ2500万人の乗客を取り扱うと推定されています。これは、フランスの建築会社、NDAデザインアソシエイツによって設計されました。
インスピレーション
すべての新しい開発の背後には、いつも失敗があり、そしてそれが最大のインスピレーションとなります。同じことは、自給自足の大都市にも当てはまります。すべての都市の主な目的は、そのすべての住民に快適な生活を提供することです。将来大きなエネルギー危機を引き起こす可能性があるという認識は、多くの政府、政策立案者やアーキテクトに自給自足の都市作りを考案するきっかけになっています。
エコ証明
上記の自給自足の大都市では、いくつかのエコ資格を獲得できるでしょう。それらの一部は以下のとおりです。
1．再生可能なエネルギー源の使用。
2．パーソナル·ラピッドトランジットシステムの使用と少ない車両渋滞と汚染。
3．洪水管理、雨水利用や廃棄物のリサイクルのための堅牢なシステム。
4．複数の緑ゾーンで総森林面積の増加。
ハードル
しかし、自給自足メガ都市の発展を妨ぐ多くのハードルがあります。最も重要なのは、都市計画と政府の間での熱意の喪失です。彼らは政治や現在の問題に忙しく取り組んでおり、未来に注意を払っていません。そして、いくつかの他の実用的なハードルもあります。
1．新都市での大量な土地の入手可能性
2．資金の入手可能性。
3．都市の既存の人口の問題。
また、世界の人口の大部分は乏しい人々です。そして、彼らは政府が支援しない限り、スマート’都市のような高価なライフスタイルを維持する余裕がない場合があります。
それは可能でしょうか？
はい。しかし自給自足メガ都市のコストが、現在の都市にかかるコストとあまり変わらないのであれば、わざわざ開発する必要はありません。政府は、現在の都市住居の 「緑」の資格を増加させながら、代替としてそれらを開発しなければならないでしょう。
