次世代用生物エネルギー

大気中の二酸化炭素濃度は推定380ppmで、これを何とか350ppmに下げる必要があります。これが科学者の設定した上限で、さもないと高温により海水が上昇し世界の海岸線の生態系を脅かすことにもなりかねません。2010年の世界での排ガス量は400億トンで化石燃料を使う限りこの数値は上がり続けます。自動車が吐き出す排ガスは特にひどく、発展途上国でもこの問題が出始めています。

これに対処するために、カーボンを出さない生物燃料の使用に移行しています。植物は二酸化炭素を大気中から吸い込むのです。

加えてCCSプロジェクトが世界で広まっています。これは排出される二酸化炭素を海底などに貯蔵しておいて表面に出さないようにするものです。

このCCS技術が生物エネルギープロジェクトに使えるようであれば、二酸化炭素濃度も減らすことができます。良いアイデアですが実用性は今は薄いです。

現状

自然界では木が大気中から二酸化炭素を吸い込んで太陽と水で光合成をします。植物は古くからエネルギーとして使われてきました。木を燃やしたり乾燥した葉を調理に使ったりしてました。現在でもアジアやアフリカでは燃料の一部として使われています。再生エネルギーとしては魅力的ですが、植物を栽培するのに土地や水を必要とするのは少し難点です。

しかし、生物燃料は燃やせば二酸化炭素を出します。カーボンニュートラルと言う点ではいいものです。

変化の必要

この技術は素晴らしいですが、カーボンを出さないだけでなく、減らす技術が求められます。これが成功すれば大気がきれいになってくるのです。

CCSプロジェクトは世界でもスタートしており、工場からでる排気を使用するようになっています。ここで挙げる例のようにコストがかさむ上に4分の1程度しか効果が無いものです。

関係者はCCSを通した生物エネルギー製造で2重の利益が出るといいます。生物エネルギーからでる二酸化炭素は化石燃料のものより多く、二酸化炭素を集めるのには安上がりな上、CCSの適用でその量を減らすことができます。

次は

1.スコティッシュ・パワー

イギリスにある同社は246キロにもわたるパイプラインを設立して海中に二酸化炭素を貯蔵しています。シェルやナショナル・グリッドもこれに参加して技術提供を行っています。ロンガネット発電所では年間7-800万トンの二酸化炭素を排出していて、200万トンがこのプロジェクトに回されています。既存のパイプラインを使用していながらも必要コストは10億ポンドです。

二酸化炭素の濃度は15%以下ですからガスはたくさん必要です。

CCS関係者はバイオマス発酵施設を設立する必要を唱えています。こうすることで二酸化炭素の吸収が簡単になってその結果量が減り始めるのです。

新しい点

これは世界でも類を見ない形で二酸化炭素を吸収するものですが、ここまでパイプラインが整っている施設はあまりありません。

違いは

年間200万トンの二酸化炭素を扱う大規模なものですからCCSの役割は多大です。使用されない油田などを有効利用して温暖化対策ができる期待のプロジェクトです。

問題点

コストがかかるのが一番です。パイプラインがなければさらに高くなります。

パイプラインの漏れも重大な事故につながる可能性があります。大気に漏れ出しては本末転倒です。

2.生物ディーゼル

植物からできたものでガソリンに取って代わるものです。ヒマワリや菜種などから取れるので、マレーシアではヤシのオイルが使われています。

植物を栽培すると大気から二酸化炭素を吸収します。この植物油はディーゼルとブレンドされて20%まで増やして生物ディーゼルとして売られます。生物ディーゼルは80%も二酸化炭素が少なく、クリーンです。

次は

乗用車の使用量は世界中で増え続けていますが、それに対抗する手段は今のところありません。電気自動車やハイブリッド技術は進んでいますが、電池許容量や走行可能距離においてさらなる進化が求められます。そして二酸化炭素を減らす手段がないのでモーター燃料を減らすことが必要となってくるのです。生物燃料ブレンドが二酸化炭素を減らして、専用作物が大気中から二酸化炭素を吸収します。

違いは

コストはケースによりけりで、大豆の場合はバレルごとに$73-78ほどでかなり安く、ヤシのオイルの場合は$43とさらにお買い得です。経費削減に関しては国内で穀物を栽培すれば輸入コストが節約できます。

問題点

生物燃料の問題点は食物用の土地や水を横取りしてしまいかねないところです。ブラジルやアメリカなどで本格化すれば、同時に食物不足の心配も出てきます。

3.ドイツのバイオガス

ドイツには家庭用などにガスを引くパイプラインが行き渡っていて、これらはロシアから引かれています。ドイツ政府は二酸化炭素削減のために生物ガスを天然ガスと混ぜることで2030年までに大幅な削減を実現しようと狙っています。2200万トン削減できれば年間2.5%の削減に相当します。

これは生物ガス業界にとって大きな前進です。バイオガスとは廃棄物処理場からでるメタンガスなどのことです。

新しい点

バイオガスと天然ガスをブレンドすると言うコンセプトは業界にとって大きな一歩になります。ロシアの埋蔵ガスはいずれは枯れてきますから価格が高騰するのは必至です。このブレンドによって新たな発見や技術進歩への動きがみられることになるでしょう。

問題点

バイオガスは廃棄物処理場や農業施設からでる廃棄物を利用します。したがって植物はサイズが小さくドイツ中に散らばっています。ガスをブレンドするには新しいパイプラインをポンプ施設に引くことが必要です。ガスを使用する機械が特別な仕様のガスを必要とすれば(家畜に使用されるものでなくては、など)それ相応の対処が必要ですが、一般家庭用や発電用にはそれほど神経質になる必要は無いでしょう。

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