フィリピンのような発展途中の国の多くでは、それほど裕福でな人たちが利用する光は灯油のランプが主なものです。それ自体が危険ということ以外にも、二酸化炭素や、そのランプを使っている人に呼吸器系の問題を起こすような、有害なガスも出る、というのも問題です。こういった問題を解決すべく、MIT(マサチューセッツ工科大)の学生であるアルフレッド・モーザーは、再利用された水のボトルを使い、太陽光のランプを作るアイデアを思いつきました。その後、フィリピン人の学生イラック・ディアスは、Isang Litrong Liwanag、別名1リットルの光プロジェクトを立ち上げる際、このアイデアを応用しました。その名前は少々誤解を招くかもしれませんが、日中大きな天窓を通して中でさんさんと太陽の光に照りつけられることなく、自然の太陽光を光として使うことができるのです。
太陽光のランプはそれぞれ、1リットルの水と漂白剤が混ざった液が入っていて、60ワットの白熱電球と同じぐらいの光を作り出します。 さらにすごいのは、その漂白剤が入っているので、ボトルの中の水は5年くらいは藻やバクテリアが繁殖することがなく、そのランプの寿命も長いというところ。1リットルの光プロジェクトでは、いらなくなった1リットルのペットボトルを使い、そのボトルに水をいれ、 電気のランプのように太陽光を閉じ込めて光に換え、日中は家の中を光で明るくします。ランプは電気を必要としませんが、曇りや雨の日は多少光が暗くなることがあります。このプロジェクトは、マイ・シェルター・ファンデーショングループの取り組みの一環で、その団体は自宅を持っている人や学生、ボランティアに、コストがゼロの太陽光のランプを作ることを積極的に呼びかけ、フィリピン中に100万のそうしたライトを設置することを目標にしています。
Via: Inhabitat