再生不能資源の入手が困難なことに気付いてからは、風や水そして太陽といった再生可能資源を今まで以上にそして継続して、発電のために使用するようになっています。自身の歩行によって発電できるということを考えたことがあるでしょうか。エネルギーは創造することも破壊することもできませんが、１つの形態からもう１つの形態に変換することは可能です。足を動かす時には運動エネルギーは熱エネルギーとして浪費されます。歩行が生みだす運動エネルギーを使用可能な電力に変換する方法は多数あります。リンクをクリックして実例のいくつかを参照してください。
1. NTTの発電する靴
日本の大手通信会社NTTは人が歩行している間に運動エネルギーから発電する靴を開発しました。整形外科用サンダルのように見えるこの靴はiPodに充電するのに足る1.2ワットを生産するほど強力です。この靴は水クッションの靴底を持ち、体重が掛かる度に水が小型タービンに強く当たり発電します。両足の靴はそれぞれ小型発電機を持ち、デジタル音楽機器を作動するのに適度な量の電気を希望する限り生産します。もちろん、必要なエネルギーを得るためには歩き続けるか走り続けなければなりませんが。
2. 歩行中に20ワット発電する「Nanopower」靴
人が一歩前へ進む時に生みだすエネルギーはおよそ20ワットであり、このエネルギーは熱として失われます。しかし昨今、靴底に配した金属微液滴を使ってこの貴重な運動エネルギーを利用する方法を科学者たちが発見しました。この持続可能なエネルギー源を使用可能なエネルギーに変換する方法は従来の電池に代わるものとして満足のいくものになるでしょう。ウィスコンシン大学マディソン校の研究チームは非常に小さい金属微液滴製の強粘液から成る基材を使って並外れた靴を作り上げました。歩行中に着用者がこの靴底に力を加える度に、この微液滴が圧迫されて基材の中を走り抜けリバース・エレクトロ・ウェッティングと呼ばれる現象によって電気を生産します。この技術は「Instep Nanopower」の名称で市場に出ており、環境に優しい上に低価格です。この手法によって発生した電力はデジカメや携帯電話などの携帯用電子機器の使用に十分なグリーンエネルギーをいつでも供給できます。
3. ダンスフロア上の動きが生みだす環境に優しい電力
オランダの建築事務所Döll社は環境保護団体Enviuと協力してオランダのロッテルダムにグリーンエネルギーを生産する持続可能ダンスクラブを創りました。このクラブは、環境に優しく持続可能な生活様式を推奨するために設立されました。この持続可能ダンスクラブ建設計画は、ダンスフロアで踊るクラバーたちが発する運動エネルギーからグリーンエネルギーを生みだすことに基づいています。ダンスフロアに圧力が掛かると同時にダンスフロア下に隠されたマイクロセンサモジュールが運動エネルギーを収集し環境に優しい電気に変換します。この持続可能なエネルギーはクラブの照明系統やスピーカーなどに利用します。
4. 歩道が灯す街路灯
先頃フランスのトゥールーズ市の市吏員は市の中心部にある歩道に発電タイルを設置しました。このタイルは圧電性電力技術を活用して環境に優しい電気を生みだします。上に記載したオランダの持続可能ダンスクラブの企業が開発したものと同じモジュールをトゥールーズ市に適用しました。タイル8個に組み込んだマイクロセンサは歩行者の足の圧力によって50ワットから60ワットを発電することができます。このグリーンエネルギーは近辺の街路灯を灯すのに十分な量です。
5. 歩行によって発電するペイブジェン・タイル
英国企業の取締役であるLawrence Kembell-Cook氏が発明したペイブジェン・タイル、ペイブジェンシステムは人通りの多い道路を行き来する人たちの歩行から環境に優しい電気を生みだすことができます。このタイルは発電機技術を活用して、タイル上の歩行から生ずる運動エネルギーを収集します。このタイルの製造に使用する材料は100パーセント再生可能です。タイル表面は使用済みタイヤのゴムから作り、内部構成要素は再生アルミから作っています。通行人がタイルを踏む度に、寄与したエネルギーの5パーセントを使ってタイルが灯り通行人に発電に貢献したことを知らせます。そして、残りのエネルギーはリチウムポリマー電池に蓄えられ周辺の街路灯を灯したり、さらには電光掲示板を映します。各タイルは1時間に2.1ワットの持続可能エネルギーを発電するようです。