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ちょっと変わったエコな照明装置「パラサイト」

国の配電網に頼りきっているだけでは、ときどき停電が起こってしまう地域があります。停電が起こると、仕事や国全体の機能にも大きな影響が出てしまいます。このような問題は、効率的な再生可能エネルギーシステムに切り替えることによって克服できるかもしれませんが、そうしようとすると初期投資が高くなってしまうので、すべての国が既存のシステムを完全にシフトできる余裕があるわけではありません。しかし、小さな変革から実行することはできるかもしれません。たとえば、マーク・ベッカローニ氏がデザインした「パラサイト」ランプは光電池を使っており、既存の照明器具に取り付けることができます。このランプを大規模に応用できたならば、従来の電力源に頼らなくてもよく、配電網への負担を大幅に和らげることができます。

Parasite lamp by Mark Beccalon

「パラサイト」は、そんなに明るくもないのに相当のエネルギーを消費してしまっている従来の街灯にも利用することができます。このランプのコンセプトにもなっているのですが、システム自体をいじることなく既存の照明装置を生まれ変わらせることができるのです。その名のとおり「パラサイト」は照明器具や足場に引っ掛けて、それらをエコに優しい照明源に変えてしまうことができます。このランプはスペクトロラボ社が開発した3点接合光電池を利用しています。当社は宇宙関連の機器にも使われている太陽電池を製造していることで知られています。

ベッカローニ氏は宇宙で利用された後に地球へ還ってきた電池を利用しています。シリコン製の光電池とは異なり、スペクトロラボ社の電池はヒ化ガリウムから作られたナノテクノロジーのウェーハ板から作っています。もし適切に冷却されていれば、この電池は信じられない程強い太陽1000個分の光度を出すことができます。デザイナーの話では、「パラサイト」は1平方メートル以下の場所を占めるだけで、ノーマルな条件で最高260ワットの電力を生産することができるとのことです。

上手くデザインされている「パラサイト」は、最大の日光量で30等級が可能です。LED電球と併用すれば、あまりエネルギーを消費せずに高い照度を出すことができるため、環境にもとても優しいでしょう。大掛かりに応用することができれば、「パラサイト」は街灯を一新することができ照明問題を解決する助けになるかもしれませんね。

参考サイト:Yankodesign

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