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ウガンダのためのコンセプト・ファーム車両は想像力豊かな技術を使っている

インドネシア人でカリフォルニアに拠点を置く工業デザイナー、Marco Tan氏は、ウガンダで使う多目的のファーム車両のためのこの魅力的なコンセプトデザインを打ち出しました。このプロジェクトはGE Healthcare社が主催していて、所有権を共有するようになっているこのファーム車両は、耕したり、肥料を拡散させるために農業用地で使われたり、輸送車両として農家に使われます。

GE Multipurpose Farming Vehicle

Marco Tan氏は金属の車体よりも簡単に生産でき、かつ長持ちする、インジェクション型の車体でファーム車両を設計しました。  ドライブポストのエリアはオープンになっていて、アクセスが簡単にでき、ドライバーの後ろに物や乗客を乗せることができます。ドライバーの座席と床はその土地で手に入る木材でできています。折りたたみできる金属フレームはドライバー席の上にある、布製のキャノピー(ひさし)を支えます。

車輪は車輪のハブに取り付けられたコンプレッションスプリングを持ち、エアレス(空気がない)です。スプリングはトラクションに表面のグリップを与え、車両へのクッションとなります。エアレスのデザインで、車輪が石や、農場にあるその他の鋭いものでパンクしないようにしているのです。ゴム製タイヤは廃棄された車のタイヤから再成型されることになっています。内部の空気チューブを保護するために厚い壁が必要な従来のファーム車両と違って、このコンセプト車両のタイヤは、スプリング部をカバーするのに十分な厚さだけの壁でいいのです。道具は全く使わずに車輪は交換することができます。また、ドライブコントロールもシンプルで直感的です。

耕したり、肥料を拡散するためのアタッチメントはこの車両の後車軸に取り付けられていて、後輪を操作するドライブと同じドライブから電力が供給されます。また、この車両には農産物や人々を、市場のある町まで運ぶこともできるように、後ろにトレイラーを取り付けられるようにも考えられています。

この車両の燃料となるのは、その農場で出たバイオ廃棄物から出るメタンガス。 ウガンダのエネルギーの需要のほどんとは、木、木炭や農業廃棄物でまかなわれており、石油は輸入されています。 農業の分野で石油製品は非常に入手が限られているので、バイオガスで動くファーム車両を設計するというのは非常に理にかなっているのです。

この車両には、フロントのボンネット部分にバッテリーラックがついていて、車両が動いている間、バッテリーの充電がされるようにもなっています。これらのバッテリーは家の照明や暗くなった後の照明に使う電力として使われます。

29億人の人口のウガンダは、その86%以上が自給自足の農業に依存しています。農場の広さの平均はとても小さく、1.3エーカーほど。そこでとうもろこしや野菜、バナナなどを育てています。最近では農業協同組合が、農家の持っている土地を統合して、コーヒー、綿、茶、タバコといった、収入になる作物を育てる助けをしています。 これらの農業共同組合は海外から技術的、資金的援助を受けており、こうしてこの国の農業の収穫を増やすのに一役買っているのです。ウガンダの気候と土壌条件は、農業生産の劇的な進歩のために非常に有利です。

Marco Tan氏のデザインしたようなファーム車両はウガンダの農業の発展というこの目標を達成する助けになりますし、少なくとも、何人かの人々を、赤貧の状態から立ち上がらせてくれるのです。

Via: Coroflot

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