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藻類のタンパク質を水素生成に役立てる

海水の中に含まれる水素は、クリーンなエネルギーの無尽蔵な源です。水から水素を分利する現在の方法は、エネルギー集約型電解処理法です。太陽放射から電気を生産する経済的な方法が発見されるまで、この方法を広く利用することはできません。その代替となるのが、植物内で行われている、太陽光を使って植物性タンパク質を精製する光合成プロセスを模倣することです。人工的な光合成プロセスは、太陽光を半導体電極で吸収して水の分子と反応させて水素を生成する光電気化学電池(PEC)で使われています。最近の研究で、藻類由来の植物性タンパク質と半導体電極を組み合わせることにより、水素生成量を倍にできることが発見されました。

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光電気化学電池(PEC)は、金属のさびから生じる酸化鉄の一種であるヘマタイトで作られた電極を使用します。PECの電極は光の可視スペクトルから生じるエネルギーを吸収するからヘマタイトのナノ粒子から作られます。これらの電極を水分子と接触させると、水素と酸素に分離されます。

スイスの原料調査グループ、EMPAとバーゼル大学、イリノイ州のアルゴンヌ国立研究所による合同チームは、より効率のよいPEC開発に取り組んでいます。その研究で、EMPAの研究員Debajeet Boraは、アオコ(藍藻)に含まれるタンパク質フィコシアニン分子をヘマタイトのナノ粒子とクロスカップリングさせ、新しいタイプの電極を作る革新的方法を見いだしました。藻類のタンパク質は、金属酸化物電極上に別の集光皮膜を組成して、生産される光電流を倍にします。生体タンパク質と無機質を組み合わせることは全く新しいアプローチであり、この二つの領域の技術を組み合わせた他の研究にも生かされることが期待されています。

この発見で、私たちは海水から生産される水素をエネルギー源として使うという夢に、すこし近づいたのです。

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This research finding brings us a little closer to the dream of using hydrogen from seawater as the energy source for all our needs.

Via: Gizmag

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