家庭排水とは、食器洗いや洗濯機、シャワーやトイレの洗浄など様々な活動により排出される水のことです。これらの排水は通常、下水道に流されるだけですが、現代の技術があれば、様々な目的に再利用することが可能です。家庭排水は排水ではなく、タンクの洗浄や庭の水やりに使うことができる可能性を秘めた水なのです。家庭排水を再利用することは、大規模な集合住宅や家において現実的な選択肢となりつつあります。ここでは家庭排水をさいりようするための斬新な製品の5例をご紹介します。
Sloan® AQUS® 家庭排水システム
Sloan® AQUS®家庭排水システムは、Sloan Valve Company社が排水を排水管に流さないために開発した素晴らしいデバイスです。調査により最も無駄になっている水はトイレタンク経由であり、そのため飲料用の水がトイレを流すために使われていることが分かりました。これがまさにSloan AQUS 排水システムが生まれた理由です。シンクに流れる排水を濾過してタンクに戻し、その水を使ってトイレを流すことができます。このシステムでは、デバイスがシンクの排水管からタンクにつながっているので、シンクに流れた水が濾過されてタンクに戻されるのです。このデバイスは排水を再利用し、無駄にされる5000ガロンの飲料水を節約することが可能です。しかし排水を適切に取り扱わないと、トイレ内の悪臭を生むことになるので、気をつけなければなりません。
Grey Awayウオーター・ハーベスティング・システム
このシステムは、トイレで流される膨大な量の飲料水を節約することができるデバイスです。スチュアート・ウィンクルス氏によるこの装置は、シンクや側溝から流れる水を再利用するためのものです。排水はに段階の炭素濾過構造を通って浄化された後、トイレタンクや庭の植物の水やりに使うためのタンクに戻されます。このシステムは環境保護に役立つ機能を持っているだけでなく、システム自体がリサイクル原料を使って環境に優しい方法で作られています。ユーザーにとっても扱い易く、手入れは1年に2回フィルターを手洗いするだけで大丈夫です。Grey Awayシステムは、ポンプを使って再生水をくみ上げます。またトイレタンク内の水位を管理するメカニズムを備えています。
排水処理水を使ってトイレを流す
適切に処理された排水には、たくさんの可能性が秘められています。排水には有機物や排泄物、化学物質が含まれていないこと、またその回収源として最もふさわしいのはシンクやバスタブ、洗濯機や食器洗い機、シャワーであるということを知っておく必要があります。回収した排水をフィルターで洗浄し、庭の水やりやトイレを流すのに使います。排水は不純であり、部分的に濾過されているだけなので、飲料水としては利用できません。しかし処理されていない排水も再利用することが可能です。
Saniflo社の排水ポンプはコンパクトなサイズで、家庭での利用に最適です。家庭排水をタンクに貯め、トイレ洗浄や庭の水やりに利用することができます。このシステムを使えば、排水処理のために余分なお金を払う必要がなく、あなたの家計にとってメリットとなるでしょう！
排水トイレシステム
このシステムでは、シンクやバスタブ、シャワーやキッチンのシンクなどで使われた全ての水を回収してトイレ内のポンプに送り込む、非常に環境に優しいシステムです。トイレのタンクを使用しない場合には、24時間ごとにタンク内の水をトイレ内に排出して清潔な状態を維持し、タンク内でのバクテリアの繁殖を防ぎます。また低強度の超音波放射により洗浄する予備メカニズムも備えています。
洗濯機とトイレのコンボ
「Washup」と名付けられたこの洗濯機とトイレを組み合わせた機器は、「グリーナー・ガジェット・コンテスト」のエントリー作品です。洗濯機から出る排水を使ってその下のトイレを洗浄するという、斬新なデザインです。洗濯機から排出される洗剤が混じった排水でもトイレを清潔にすることができるようです。唯一の欠点は、洗濯機がトイレの便座の上にあるため、洗濯物を出し入れするのが面倒だということです。