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グリーンな将来にむかって。自然にインスパイアされた技術

今日の技術

人類は、何世紀にもわたって技術に膨大な進歩をさせてきました。月にも到着し帰ってきてもいて、火星に惑星探査機を打ち上げ、コンピュータがハンドバックに入るほどに小さくなり、ジェット機と地上で競争できるほど早い車を開発しました。リストは長く、驚嘆に値します。ただし、それにもかかわらず、われわれの技術的な進歩は、従来の化石燃料に依存しています。これらの燃料は有限で、完全に枯渇してしまうことは確実です。ある意味ではこの従来の燃料への依存が示すのは、私たちの技術的なブレイクスルーがあったとしてもインベンションが効率的ではないということです。技術の面で進歩する速度を考えても、エネルギーの枯渇しない供給源を保証する代替の燃料源を思いつかなければなりません。化石燃料は汚染を進ませ、温室効果の一因にもなるので、グリーンエネルギーは不可欠です。

自然にインスパイアされた技術のニーズ

地球温暖化と従来型燃料の源が枯渇しつつある事実は、英才たちがクリーンかつグリーンなエネルギーのコンセプトを創造させる原動力となっています。自然の造形から一つの例をとって、サステナブルで低汚染、環境への影響も最低源にとどめるようなアイデアを発案しています。バイオミメティックがそのインスピレーションで、そのアイデアが実用化される場合、全てのインベンションが惑星を生かしておく世界がいつか実現するかもしれません。

1. 提案: 自然に着想を得た技術で特定の病気の人工抗体を製造

Engineered antibodies to fight specific diseases

提案者: マット・デリサ

マシュー・デリサと研究チームは、たんぱく質を他の細胞に拡散させるために植物の細胞や細菌が使う、ツインアルギニン転座経路のメカニズムを応用し、たんぱく質の機構を人工的に加工する方法を考案しました。このたんぱく質をコントロールする能力とコントロールしないという能力は、今のところは治療法のないアルツハイマーなどの疾患を治療する道が開けます。

デリサ氏は、たんぱく質培養のホストとして大腸菌を使い、そのあとグリコシル化のために修飾されます。グリコシル化とは、糖をつくり出してたんぱく質などの有機分子へ付加させることです。大腸菌はタンパク質製造の宿主細胞としての役割を果たす一方グリコシル化は起こせません。そこで算出したたんぱく質をグリコシル化のために修飾させるのです。

利点: マット・デリザ氏の研究は、既存のテクノロジーでは治療不可能な疾患の治療に使えます。そのうちに、アルツハイマー病やその他多くの病気などの治療法が見つけられることが望まれています。

2. 提案: 自浄機能つきソーラーパネル

Spider-inspired technology

提案者: フロリダ大学(蜘蛛から着想)

ソーラーパネルは、電気に転換するソーラーエネルギーを取り込むには必要なものです。ただし、充分な電力を生成するには、パネルの数が必要です。これらのパネルに埃や塵がつくと、表面に日光があたらなくなるので、綺麗に保っておく必要があります。しかしほとんどのソーラーパネルは、高いところに設置するため、掃除が難しいものです。パネルの掃除をしやすくする目的で、フロリダ大学の研究チームは蜘蛛からインスピレーションを受け、蜘蛛の体毛を模倣した、水をはじく働きを求めて技術を開発しました。技術は、水をはじく機能を持つソーラーパネルの表面を実現させ、同時に表面の塵や汚れをはじいた水が捕まえて、そのまま持っていくことできれいになります。

利点: 技術はソーラーパネルの採光効率をあげ、電力の出力が増します。さっらに、普通の窓や食べ物の包装に使える可能性もあります。

3. 提案:カモメを模倣した新飛行機

New Airplane Design

提案者: ジェフリー・スペッディング、南カリフォルニア大学

飛行機の使う燃料は膨大ですが資源が枯渇しつつある現在、エネルギー効率を増す方法の創出にはニーズがあります。この構想のもと、カリフォルニア大学のジェフリー・スペッディング氏とパートナーの南アフリカノースウェスト大学のヨアキム・フィセンは、カモメの特徴ある形状を持ったグライダーを設計しました。この飛行機の羽根は曲がっていて、ボディは膨らんでいて尾翼は短くなっています。短い尾翼は、抵抗を減らし、燃料効率をよくする狙いがあります。尾翼がピッチをコントロールする従来の飛行機と違い、スペッディングとフィセンはこの機能を両翼に移しています。これで、機体の大きさを小さくできます。

利点: 現在のところ、カモメに着想を得たグライダーは設計されているのみで、どれほど効率的かは未確定です。この設計に実効性があれば、プロトタイプがエネルギー効率のよい飛行機として製造されることが確定します。

4. 提案:バイオミミクリー:自然にインスパイアされた構造物

Biomimicry

提案者:アリソン・アルバーツ、サンディエゴ動物園主席保護官・研究主任

バイオミミクリーを建築に適用すると、自立できる建物を実現できるかもしれません。サンディエゴ動物園主席保護官・研究主任であり、バイオミミクリーを研究しているアリソン・アルバーツ氏によれば、塗料メーカーが開発した、建物に使われるLotusanという塗料は雨が降るとビルの自浄作用が働かせるというものです。これで環境を損なう洗剤や洗浄剤を使う必要がなくなります。アルバーつ氏は、ジンバブエのハザレにある、外気温に関わらず1度低い温度を保つ、アリ塚をまねたデザインのオフィスやショッピングセンターでの例を挙げました。ハザレのセンターが使うエネルギーはこのサイズの通常の建物の10%ほどです。

利点:サンディエゴ動物園のアリソン・アルバーツ氏のような研究が、設計者やエンジニアに対してバイオミミクリーの価値ある知見を提供し、建築や商品がよりグリーンに自立したものになります。

5.提案:生物学に着想を得たデザイン

Biologically inspired design

提案者: マサチューセッツ工科大学

米国マサチューセッツ工科大学とドイツのアーヘン工科大学の共同研究により、集光型太陽熱発電(CSP)による採光の効率を揚げ、同時に取り付け時のカーボンフットプリントを16%削減する、ヘリオスタットと呼ばれる反射鏡の配列を。ひまわりのように放物線状のらせんにすることで考案しました。通常、CSP反射鏡は同心円状に配置されています。しかし、同心円上では影ができて、効率を下げ貴重な土地を無駄にしてしまいます。そのため、らせん状に鏡を配置することで土地の有効利用ができ、集光効率も上がりました。

利点: 集光装置の取り付けに研究結果を適用するため、グリーンエネルギーの生産者は、理論上10%の土地利用を減らし、利用できる日光量を増やすこともできます。

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