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有害なメタンから電気を発生させるプロジェクト

キブ湖はリフト渓谷に位置するアフリカ最大の湖の1つです。1040平方マイルの大きさでルワンダとコンゴの境界に位置します。湖の中1000フィートの深さには湖底より湧き出る二酸化炭素によって形成されたメタンが多くたまっており、もし地震や火山活動によってガスが噴出するようなことがあって大気に触れるようなことがあれば、場合によってはこのメタンが爆発することもありうるのです。そうなった場合には周辺人口2百万人の命が危険にさらされることになります。

このような災害の可能性を未然に防ぐため、ルワンダ政府によって大政策が実施されようとしています。キブワット・プロジェクトと銘打ったこの政策は海底からメタンを吸い上げて近隣の工場に移動させるというものです。これを実現するためにニューヨークとルワンダの会社コントール・グローバルが共同で4本の大きなパイプを海中に落として二酸化炭素とメタンを吸い上げる作業をします。メタンは発電所に移動され二酸化炭素は湖に戻されます。このプロセスでメタンガスを取り除き圧力を下げて噴出の可能性を減らすのです。

このプロジェクトを分析するオーストラリアのエネルギーコンサルタント、シンクレア・マーツはオペレーションに細心の注意を払わないとキブワット自体が爆発する可能性もあると警告しています。しかしルワンダ側はそのようなリスクは無いと断言しています。それでも湖の化学成分バランスを崩すことになりかねず、水質がより強い酸性になって藻の異常発生を誘発するかもしれません。こうなると湖内の生物や漁師にも影響が出てきます。そうならないためにもまずはしっかりとモニターしながら実験段階から始めることになります。そして来年にはメタンによる発電が始まります。

現在は電気は輸入ディーゼルによって行われていますが、このプロジェクトが成功すれば国内電力供給量は倍になり外国からの燃料に頼らなくてもいいようになります。

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