生物機構をまねてみることは、自然を理解して人類の持つ問題点に解決を与える上で大変有効です。そのまま真似をしてみることは現実的なことで、意外と上手くいくのです。近頃、デザイナーのシ・チェンとジョージ・ホワイトサイドが改良型ソフトロボットを考案しました。空気で動くこのゴムロボットはヘビやイカ、尺取虫などにヒントを得ました。
ロボットはワイヤメッシュ、生地、ゴムに紙からできています。これらの素材によってロボットは曲がったりひねったりつかんだりできるのです。空気によって動く仕組みで、自分の重さの120倍の重さのものを持ち上げることができます。改良版では柔軟性が向上しており、狭いスペースでも大変役立ちます。
このソフトロボットのパフォーマンスは折り紙に良く似ています。実際に研究チームは、しわ状に丸めたシリコンにつけた紙が正しい方向に折られて正しい場所で接合されたら2ポンドの重さを持ち上げられることを示して見せました。これは人間の呼気の2倍の力です。
また特別にデザインしたシリンダーが球状やチューブ状に変形しスプリングなどとしての役割を果たしています。将来的にワイヤや電子を追加することで効率性も上がり、軍機構がスパイ用機器としての利用も検討しているということです。