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カーボン保存良いとこ悪いとこ

大気中の二酸化炭素量は増える一方だといわれています。これは温暖化を引き起こすガスとして地球温暖化の引き金になっており化石燃料の燃焼、開発の名の下に行われる森林伐採などの行為がこの原因となっているのです。この状況に対応すべく二酸化炭素を吸収・保存する様々な方法が試されています。すでに実践されているためこのコンセプト自体は新しいものではありませんが、どれだけの期間貯蔵しておくことができるかについては新たな研究分野です。

二酸化炭素の吸収は化石燃料発電所などの濃度の高いところで行われるのが一番効果的です。ただそれを悪影響を及ぼさずにどこに貯蔵しておくかが大きな問題です。一般の発電所での吸収・貯蔵によって90%もの二酸化炭素が大気中に放出されることを防ぐことができるといいますが、それと同時に必要エネルギー量も25~40%上昇することになります。したがって吸収・貯蔵に適応していない発電所ではかえって高くついてしまうという意見が大多数です。

しかし、現在のR&D技術によって長期的には安く行えるという見方が出てきています。今のところは二酸化炭素の管理には海洋地域の酸性化レベルの上昇が見られるため岩場が最も安全だといわれています。

プラスの点

A.カーボンは処理過程によってマグネシウムやカルシウムなどとの自然反応がおこり二酸化炭素に比べて低いエネルギー状態にすることができる。

B.吸収・保存の利点を最優先しなければならず、環境保護の影響の大きさやコスト面、必要エネルギー量などとの兼ね合いが大切。

C.吸収・保存には多額のコストが必要であるため、他の案として自動車・工場・個人レベルでの排ガス規制などと連動して総合的な効率を高める努力が求められる。

D.すべてのケースに適合するわけでは無いため、実行前にコストや影響力をよく考えて行う必要がある。

E.天然素材との反応であるもののその過程のスピードは遅く、大規模での実行の際は多種にわたる処理方法を詮索する必要がある。その際も環境への影響や経済性を念頭に入れること。

F.排ガス放出レベルを90%カットできることになり、使用技術を正しく効果的に用いることで地球温暖化にも対応の可能性が。

マイナスの点

A.大規模での処理に関してはあくまでも机上の想像論にすぎず、具体的なデータなどは無いためその効果のほどは不明。

B.運営においてハイコストがネックであり、場所に関してもどこでもいいというわけにもいかない。しかし、上手くいけば雇用機会を増やす効果は見込まれる。

C.二酸化炭素分離施設は発電所近辺に設置しなくてはならず、それが不可能な際はパイプラインの追加コストや設置の難しさは必然的となる。

D.二酸化炭素は水と混ぜられると酸性が強まり飲料用などの生活水に悪影響を及ぼすため、施設の設置条件は限られる。

E.発電所にのみ対応可能で、鉱山や炭鉱では利用できない。

問題は山積み

基本的には二酸化炭素を排出する発電所において処理が行われる形になりますが、コストの高さがネックとなってどの発電所にも適応できるとは限りません。設置には20億円がかかり、施設自体で発電量の40%を消費するのです。安全な処理場に運ぶためのパイプラインも1キロメートル当たり1700万ドルかかり、万が一ガス漏れをすれば一発で努力が水の泡です。

このような状況にもかかわらず地球温暖化自体が莫大な費用を浪費することを考えた上で実現化に向けてさまざまな対応が練られています。技術の向上によって私たちが作り出した排ガスを責任を持って処理して過去の問題とした上で、地球を元どおりの姿に戻すことができるように願ってやみません。

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