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環境に配慮されたコンセプトコンピュータ

コンピュータは現在、生活に欠かせないものになっており、ユビキタスコンピューティング(人に意識されることなく、コンピュータがどこにでもあること)がない一日は想像すらできません。従来のコンピュータは、ほとんどが非再生可能な材料でつくられており、動作にかなりの量の電力を消耗します。こうして増加し続ける炭酸ガス放出に私たちは責任を負っていかなければならないのです。何百年も前に恐竜がしたように人類が突き進む日々には、地球に優しいコンピュータが必要となっています。EcoFriendでは地球に優しいコンセプトを持つコンピュータを出来うる限り探し、特集して列挙しました。

Napkin PC

デザイナーであるAvery HollemanのNapkin PC.からご紹介していきましょう。このコンピュータは数枚のナプキンのようなタッチスクリーンタブレットおよびナプキンを支えるセントラルモジュールでできており、複数のユーザー環境を確保することができます。ユーザーはワイヤレスのペンでタブレットを操作することができます。タブレットやいわゆるナプキンへの電気誘導技術を用いて、中央集中処理PCですべての処理を行うことにより、ユーザーはワイヤレス環境で一緒に作業することができます。こうして、各自それぞれがラップトップコンピュータを使用した場合に消費されたであろうバッテリーや複数のCPUが必要ありません。Napkin PC Concept には、このような要素が結集しており、電子廃棄物を減らすとともにコンピュータ電力をさらに効率的に使うことができるようになります。

地球に優しいデスクトップコンピュータコンセプトLOOP

LOOPとは、本質的には動き回って出発地点に戻ることを意味します。工業デザイナーであるJocko Chanが、彼のデスクトップコンピュータのコンセプトをまさにLOOPと命名したのは、このためです。LOOPは、そのほとんどが廃棄されず再利用可能なデスクトップコンピュータです。このようにして自ずと電子廃棄物の量が削減できるようになるのです。またこのLOOPは、背部の冷却ファンおよび通気口を設けて、電力の量を大幅に削減することによりコンピュータが熱くならないようにする放熱技術を特徴としています。電子廃棄物の削減する以外にも、ユーザーがアップデートをしようとする度に新規にコンピュータコンポーネントを作成する必要性をなくすことにより、このLOOPはエネルギー使用量を削減しています。こうして、炭素排出量を削減し、地球に優しいコンピュータのコンセプトを成立させているのです。

Lawn PC

新しく卓越した地球に優しいテーマを挙げるとするなら、人工芝がCPU上にあることが特徴であるLawn PCがあるでしょう。人工芝が全てCPU上の平らな部分に並べられるってどういうことでしょう?その答えを知るには、 人工芝がそろうのを待ってください。自然な綿花で作られた草の葉は、太陽光利用して一時間で60ワットの電気に変換する数百のソーラーセルを備えています。その後、再生可能な電気はPCの電源自体に使用されます。一方、CPUも捨てられると分解するバイオプラスチックで作られています。このようにLawn PC Concept は、現在の地球に優しいコンセプトに非常に革新的な意味を付与していますが、効果的なデザインも一役かってます。

Flower Power PC コンセプト

Allen Ginsbergは、自分が考案した言葉が21世紀のコンセプトPCによって使用されているなんて想像すらできなかったでしょう。しかし、実際には彼が名付けたFlower Power PC Conceptにまさにそのようなことが起こったのです。Flower Power PCは、実際には一組のプロジェクタとカメラを備えた水素電池で動作するCPUであって、花のかたちになっています。一方の花が平面壁にイメージを投影し、他方の花はキーボードとして下面に投影されます。投影されたキーボードは、カメラを内蔵した他の花が使用者の所作をセンシングする技術を使用しています。これらの花はつながっており、エコ環境でスムーズに動作し、通常あるはずの煩わしい配線がありません。このFlower Power PC コンセプト は、急速に技術が進歩すればすぐに現実になる可能性のある、すばらしく、抽象的な概念です。

持続可能なデスクトップパソコンCompaq EOS

さてこちらは、大幅に二酸化炭素排出量を抑えながら満足して使用することができる、型破りなデスクトップパソコンのコンセプトです。工業デザイナーであるCody Stonerockによる持続可能なデスクトップコンセプトであるCompaq EOSは、その構造に生分解性樹脂を使用しています。さらに、このデスクトップは、すべてのコンポーネントが互いにシームレスにフィットするように設計されており、留め具がすべてなくなっているのです。アップデートしたいときには、コンピュータメーカにすべての材料をコンピュータのハードウェアメーカ、このケースの場合は主要なハードウェアメーカであるHP社に送付することができるので、古いデスクトップをリサイクルしている間に同様の新しいデスクトップパソコンを購入して組み立てることができるのです。すごいです!

太陽光パソコンMitra

インドの農村のような発展途上国の大半では、深刻な電力不足に直面しています。インドのデザイナーであるYogeshは、Mitraという2種類の電源で動作するクラムシェルのように開閉する異彩を放つPCコンセプトを発表しました。このMitra PCはシリンダー形状に収められており、クラムシェル形状を開けるとキーボードとLCDモニターがあるのが特徴です。Mitraは、使っていないときは外部にある太陽光セルにつながった太陽光エネルギーに接続されます。太陽が雲に隠れてしまった時にはMitraは、手動でクランクを回転させて電源を供給することもできます。このコンピュータコンセプトではWi-FiやUSBポートやプレゼンテーション用のプロジェクタまで詰め込むことになっています。印象的なのは、この実にすばらしいコンセプトを描写する温厚な言葉でしょう。ちなみにMitraは、ヒンディ語で友達という意味があります。Mitra はインドの奥地で多くの友人を見つけることでしょう。

ラップトップコンピュータコンセプトEvolve

プラグアンドプレイ(パソコン本体に接続するだけですぐ使えるようにした規格)は、Evolve(進化する)コンピュータコンセプトに基づいたすばらしいテーマです。Evolveラップトップコンピュータのすべてのコンポーネントは、ユーザーのニーズに応じてinやoutに接続されます。ご想像がつくと思いますが、このラップトップコンピュータにはその構造にリサイクル材料が用いられており、電源の供給方法も異なります。従来のリチウムイオン電池や壁の電源ソケットからの電気のかわりにEvolveでは、化学反応によるわずかな電気を継続して供給するLEESコンデンサー電池を使用しています。Point Innovation社のVas ObeyesekereによりデザインされたEvolveは、標準的なハードディスクドライブより少ない電力で長く駆動する半導体のハードディスクドライブを使用しています。Evolve本体も、とうもろこしを主原料とするPLAで作られており、ケラチンファイバーや大豆由来のエポキシで作られたプリント基板です。エネルギーをさらに効率的に大容量処理するために、スクリーンもOLED(有機発光ダイオード)を採用しています。実用的でありながら地球に優しい、それがラップトップコンピュータコンセプトEvolveです。

EVO PC コンセプト

クラウドコンピューティングは秀逸であり、EVO Tablet PCコンセプトはクラウドコンピューティングがデータベースにもたらす処理能力を最大限に活用することを目指しています。このEVO PCコンセプトはEVOベースと称されるスタンドが付属したタブレットPCです。EVOベースとはEVOタブレットにクラウドへの電源供給および接続を行うものです。EVOタブレットPCは、メインクラウドに接続するための低消費電力プロセッサとRAMを有します。こうして頻繁にプロセッサやメモリをアップグレードする必要性をなくし、電子廃棄物も減らすことができます。クラウドコンピューティングは低消費電力コンピューティングの最適な方法であり、電力の余剰使用も減らすことができるのです。このように、EVO PCの コンセプトはクラウドコンピューティングの力をフル活用してエネルギーや資源の節約をしているのです。

太陽光を動力とするノートブックパソコンのコンセプト

太陽光を動力とするノートブックパソコンのコンセプト(solar powered notebook concept)は、 ノートパソコンに取り付けられた単なる光沢のあるソーラーパネルです。太陽光により動力を得るという驚くほど簡単な仕組みでノートブックに価値を与えています。もちろん、ソーラーパネルは太陽光エネルギーを利用してノートパソコンのバッテリーを充電します。この電力はその後コンピュータの使用が必要になったときに使用することができます。このノートブックパソコンは電気とコミュニケーション手段が不十分である遠隔地で使用できる理想的で普遍的なコミュニケーション機器であるために、GPS衛星、インターネットアクセスに繋がっており、衛星電話サービスを備えています。

クリアコンピュータタブレットコンセプトClear Computer Tablet Concept

 

日本人デザイナーである渡辺航は、明確な設計指針でコンピュータコンセプトをデザインしました。電子廃棄物を可能な限り極力減らします。実際に彼は、クリアコンピュータコンセプトを通して大幅にそれを実現させました。このタブレットコンピュータのコンセプトでは、耐用年数が長く消費電力の少ないOLED(有機発光ダイオード)ディスプレーを使用しています。OLEDはタッチパネルとしても動作するので、キーボードや他の周辺機器も必要ありません。デザイナーはまた、オープンモジュラー設計とすることで、異なる機能を有する外部ポート形式でシステムやモジュールがインストールされるような場合にシステムを可変できるオプションを採用しています。細部へのこだわりは蝶番にさえ及んでいます。従来の蝶番にかわり、自然により育まれたリサイクルできる皮革製の蝶番を使用しています。そう、これはいかなる電子廃棄物も排除したタブレットPCなのです。

 

 

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