ご存じの通り
ファッションは、人間の存在において複雑な部分です。外見を良く見せるということに加えて、多くの人にとってはステータスあり、豊かさのシンボルでもあります。ファッションを意識しているといないにかかわらず、私たち全員がファッション業に関わっています。そのため、私たちの要望は製品を作成するために使用する材料に影響を及ぼします。動物の皮だけを身にまとっていた時代から始まり、現代のデザインは多くの非生物分解性の材料を使用しているのが現状です。これは製造過程において環境に悪影響を及ぼしてしまいます。
しかし、環境悪化の脅威は、私たちを奮起させたように思えます。そのため、デザイナーは環境にやさしいファイバーを使用したデザインに移行している傾向があります。これらのファイバーは衣類の全部あるいは一部として使用できます。着心地がよく、どんなスタイルにも縫うことができ、現地メーカーと職人に雇用の機会を提供します。
変化していくことの必要
疑い深い人は、合成繊維を使用することが天然元素を助長していると言うかもしれません。しかし、これは自然の原料が成長するために健全な環境を必要とするケースとは話が違います。そのため、有害な非生物分解性の材料をファッションに使用し続ければ、実際に問題を悪化させていくだけです。現在、材料に組み込まれ始めている、良く知られた環境にやさしいファイバーは、オーガニック・コットン、ピース・シルク、竹、トウモロコシ、麻、ココナッツ・シェルやミルクなどです。
a) 環境にやさしい生地の作成には、それなりのプロセスを必要とします。例えば竹については、機械や化学的プロセスがあります。初めに、ファイバーを機械的でつむぐことがでる糸を生産するために原料を圧搾します。プロセスを環境にやさしいものにしようとすると、労働力を必要とし高価なものとなります。一方、化学的プロセスは、材料をドロドロの状態にして、漂白する「料理法」です。この方法が竹織物のほとんどのメーカーが採用しています。
b) オーガニック・コットンは、環境意識の強い人によって広く使用され始めています。このコットンは、殺虫剤を使用することがなく、また遺伝子操作することなく綿を栽培することができます。土壌へ有害な化学薬品が浸出せず、皮膚には健康なもので、環境的に安全です。
c) シルクは長い間、新奇の衣類を作成するために使用されてきました。カイコによって生産された天然繊維は、敏感肌のアレルギーを持った人にも安心して使用できます。しかし、ピース・シルクとして知られている絹より環境にやさしい方法があります。カイコが自然死するまで、繭から出てくることはありません。よりやわらかく、ふわふわしている布であると言われているこの方法は、支持者もおおくなり、人気が出てきたように思えます。
新商品
a) モルフォテックス
夏の季節は、Donna Sgro氏がデザインしたモルフォテックス素材の衣服が快適に過ごせるでしょう。モルフォテックスはナノテクノロジーを使用して開発されたファイバーです。それはモルフォ蝶の微視的な翼の造りのように、多面的に色を反射します。技術的に層を交互に織り込む際にポリエステルとナイロンの61種類のファイバーを使用しています。モルフォテックスは染料や色素を使用していませんので、産業廃棄物となるものはほとんど出ず、プロセスに使用するエネルギーも少なくて済みます。
b)インジィオ: トウモロコシを基にしたファイバー
NatureWorks LLCのインジィオは、石油の代わりに発酵したコーンスターチから作られます。インジィオはファッション用の衣類の作成に使用されたり、パッケージやフィルム、包装、エレクトロニクス、家庭用織物のバイオ・プラスチックの製造に組み入れられたりします。材料は、生体高分子を作るためにプラントに格納された炭素と砂糖を使用します。生成された樹脂は、織物やプラスチックを作る材料に注入されます。
c) ミルク・クローズ
ミルク・クローズは新種の生地ではありませんが、織物を作成に多く使われる材料ではありません。しかし、Dolores Piscotta氏は、2年間ミルクの布を基にした製品を市場に出しました。彼女はズボンやシャツなどの衣類からアイマスクまで、あらゆるものを販売しています。織物はそれ自体にタンパク質を抽出した後の乾燥した液乳を使用して作成されます。タンパク質は化学溶剤で溶かされ、ファイバーと一緒に機械に入れられます。生成された材料は柔らかく通気性があり、色落ちがありません。
d) バナナ織物
バナナの木は、果物の収穫以外にも使用することができます。その葉や幹の部分からは、環境にやさしい織物を生成することができ、テーブルクロスや衣類、カーテンなどの生地として使用することができます。木の中の層は、インドのサリーや日本の着物のような民族衣装の素晴らしい織物を作成するために使用することができます。
e) ミルクと海草から作られた衣料の繊維
Two Square Meter はドイツを拠点とする会社で、ミルクと海草から衣服を生産しています。織物の特性として、皮膚の滋養になると言われている2つの供給源のどちらかを含んでいます。どれほど真実性があるのかは分かりませんが、確かに2つの天然元素から織物が作成されているので、非生物分解性の材料よりは称賛に値します。