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化学堆肥のせいで大気中の酸化窒素が増える

カリフォルニア大学の薬学者によって化学堆肥を過去50年にわたって使用し続けてきたことで大気中の酸化窒素量が増え、結果的に世界中の気候に影響を与える温暖化ガスが増えてしまったという研究結果が結論付けられました。窒素を主原料とした堆肥が大きな原因となっているそうです。

4月号のネイチャー・ジオサイエンス誌にあるとおり、堆肥の影響度を調べるために1940年から2005年にかけて南極の氷に含まれる万年雪からでる空気と1978年にタスマニアの調査施設で収集された空気からデータをとりました。この研究を先導している同大学地球科学教授のクリスティー・ボーリング氏によると、収集したデータから初めて大気中の窒素同位体の割合を割り出すことが出来、それが堆肥の使用と比例していかに時間の経過と共に変化していったかを発見したのです。かといってこの手の堆肥の使用を完全にやめさせるわけにはいきませんが、今回の研究結果を元に少しでも酸化窒素の排出量を減らせるように現場での変化が出ることが期待されます。

酸化窒素のレベルは1750年に170ppbだったのが今では320ppbまで20%の上昇が見られています。現在は地球規模でのカーボン排出の減少をすぐには食い止められない状況ですが、酸化窒素の排出を減らすことでグリーンハウスガスの全体量を抑えることができます。つまり制限をかけることでカーボン排出削減対策につながるのです。

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