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地球温暖化が引き起こす、最悪のシナリオ

20年前の映画「ターミネーター」から学んだことは、私たちは「審判の日」は必ず来る、私たちができるのは、ただそれを遅らせることができるだけ、ということでした。地球温暖化について語るとき、資源の枯渇の危機や、地球上の地域における二酸化炭素レベルの上昇、二酸化炭素排出量を確実に減らすことができる最新の低排出の電気自動車やゼロエネルギーの建物が共に語られます。こうした小さな変化は全ては、私たちが最も恐れる日の訪れをもし止められないのだとしても、遅らせることができるのです。そしてある意味で、それは恐らく「審判の日」と同じで、今私たちが取り組んでいるのは、その日がくるのを遅らせるためのものなのです。

 

金星シンドローム(地球の金星化)

まず、「金星シンドローム」という最悪のシナリオから見てみることにしましょう。金星シンドロームという名前は、惑星の金星からきています。金星はその発生初期の年代には、もっと穏やかな大気を持っていたと考えられています。しかしある時点から温室効果ガスに覆われて周期的効果が発生し、更にガスの濃度が高まりつづけて、気温はおよそ摂氏460度にまで上昇しました。もしおなじ周期が地球を襲ったら、地球は間違いなく灼熱地獄と化すのです。海は完全になくなり全ての水は消えて、地球は燃えたぎる地獄と化すのです。

 

永遠に続く酸欠海域

「金星化シンドローム」を見たあとでは、それ以外のものは大したことが内容に思えるかもしれません。しかしこの最悪のケースでは、海の大部分が酸欠地帯となり、もしそれが起こった場合には、全てが急速に悪化していくのです。増加する二酸化炭素排出量により、海が酸素を蓄えておく力が衰えます。豊かな海洋の生態系を奪い、生物がいない海域は急速に広がり、その状態は何万年も続くのです。

 

海面が70フィート上昇する

ニューヨークで家を売ることを想像して心配する必要はありません。最近の傾向では、今のレベルのままの二酸化炭素を排出し続けると,次の世代は現在よりもおよそ70フィート(約20メートル)も上昇した海面と闘わなければならない可能性があることをを示しています。グリーンランドと西大西洋の氷床が全て溶けた時に、この状況が発生します。

 

アメリカ南西部における永続的な干ばつ

この地域に住んでいないからといって、安心してはいけません。アメリカ南西部で予測されるこの事態は、地球上の中緯度全体で起こりうることなのです。科学者たちは、世界中の広大な地域において、何十年も雨がほとんど、または全く降らなくなり、夏の気温が上昇してそこに住むことが困難になるであろうと予測しています。これらは全て、私たちが大量に放出する温室効果ガスによって、地球の気候パターンが変化して引き起される事態です。

 

種の大量絶滅

このこと自体は驚くことではないかもしれませんが、私たちが見過ごしている地球温暖化が植物相や動物相を傷つけていることには、本当にぞっとします。科学者たちの様々な生態系の調査によれば、地球上における種の絶滅の唯一最大の理由は、地球温暖化なのです。この傾向が止まらず、生態系の生物多様性がしっかりと保護されなければ、種の大量絶滅が起きるのは、そう遠いことではありません。

 

北極の氷が溶けることによってメタンが放出される

地球温暖化は、雪だるま効果に似ています。ひとつの悪いことが他の多くのことを誘発し、相乗的に事態を悪化させるのです。極地では氷棚がメタンを蓄えており、地球温暖化により氷がとけるとそのメタンも同時に海中に放出されます。この先100年間で、二酸化炭素排出により地球の気温が数倍にも上昇し、その結果、北極の湖の氷が溶けて大量のメタンが大気に放出されるという最悪の事態が予想されています。

 

珊瑚の白化現象と海中植物の消滅

海洋生態系の破壊は、海洋における食物連鎖の崩壊を引き起こすだけでなく、炭素を受け止める海の能力をも奪うことです。研究者たちはどのように珊瑚が白化し、またどの割合で死滅するのかを調査しました。水中生態系はまもなく取り返しのつかない状態になるかもしれません。結果として海中の酸素量は減少し、二酸化炭素吸収能力も衰えます。この連鎖反応により、地球は消滅の危機に瀕するのです。

 

猛烈な嵐や頻繁に起こる洪水

太陽系の他の惑星において、巨大な大嵐が観測されています。それらの嵐の中には地球全体の半分を覆い、何十年もつづくような規模のものがあります。地球温暖化と気象パターンの変化によって今日散発的に発生している洪水や嵐が半年ごとに起こるようになったり、さらに激しさをます可能性が考えられます。

 

致命的な病気の蔓延

地球の気温が上昇するにつれ、熱帯病を媒介する虫や微生物が地球上に広まります。気温が高くなると、こうした新しい病原媒介が、新しい脅威に抵抗のない植物相や動物相の人々を攻撃します。科学者たちによれば、たゆまぬ努力にも関わらず多くの国でマラリアが根絶されない大きな理由のひとつが地球温暖化と、それにより作られるあらたな温床であるのです。

 

制御できない森林火災

上昇する気温、長くなる夏、そして大規模な森林の消滅や種の絶滅による食物連鎖の不均衡により、森林火災の危険が非常に高まっています。実際、アフリカとオーストラリアはすでに猛烈な森林火災が発生しています。今後何十年間の間、夏が更に暑くなり、降水量が減れば、数カ国森林火災が発生して、大気中に放出される温室効果ガスが更に増加する可能性があります。

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