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イギリス政府は炭素回収貯留(CCS)テクノロジーに対して16億円の投資を決めました

大半の人たちは、環境に良いテクノロジーシステムといえば、温室効果ガスや汚染物質の排出を削減することと結びつけて考えがちですよね。しかし、カーボンフットプリントを低くするだけでなく、この萌芽期にある産業が発展してゆけば、世界中で何千という人に雇用を提供できるだけの堅実な経済力もそなえているのですよ。それこそがイギリス政府が期待していることそのもの。イギリス政府は国家一丸となって新しい炭素回収貯留テクノロジー(CCS)に取り組んでいます。

New push for carbon capture and storage with £1bn competition

炭素回収貯留といえば、一般的には工場から排出される炭素を人工的に調整して蓄積させ、集めた炭素は地下の貯蔵施設に保存しておくことを指します。この蓄えられた炭素はさらに、液化天然ガスの製造などエネルギー目的で利用されます。

この点で、学者やアナリストたちは回収される炭素量が莫大なので当分野が巨大産業へ成長すると予想しています。これこそがイギリス政府が「環境に良い」産業が雇用創出の機会になると期待するゆえんです。彼らの見積もりによると、CCCS産業は2020年末までにイギリス経済だけで年間65億ポンド(100億ドル相当)の規模になりうる可能性があり、たくさんの発電所に30GW以上の複合電力量を供給できるとのこと。すなわち10万人以上もの雇用が作り出され、そのうち大半の人が持続可能な発展という分野に従事することになるのです。

この好都合な数字を眺めているだけでなく、イギリス政府は実際に10億ポンド(16億ドル相当)以上の公債をこの分野に投資することに決めました。さらに、大臣たちは1億2500万ポンド(2億ドル相当)をCCDテクノロジーの研究開発費に割り当てました。そして順調にいけば、2016年までに大規模なデモンストレーション用プラントの第1号機が建設されるでしょう。

Via: Guardian

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