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ミニインターネットとして機能する省エネマイクロチップ

コンピューターチップの処理速度に進化は見られないために、コンピューターパワーを向上し続けるために追加処理ユニットや「コア」と呼ばれる部品がメーカーより出されています。現在使われている典型的なチップは8つのコアを持ち、バスと呼ばれる一束のワイヤを通して通信されます。バスは一つのペアしか同時にコミュニケーションをすることが出来ないため、 電子エンジニアが現在計画しているように一つのチップ内に数百・数千個のコアを使用するようになるコンピューターの将来に向けて重要課題となっています。

マサチューセッツ工科大学の電子エンジニア・ コンピューターサイエンスの准教授リ・シュアン・ペー氏はインターネット接続時のコンピューターのようにコミュニケーションをする事が可能なコアの開発に力を注いでいます。つまり全てのコアはネットワーク状況に応じて複数の回路を通して情報パケットを送ることの出来るルーターを持つようになるのです。今のところコア数が少ないためバス自体が情報を処理する量に問題はありませんが、情報量は増加の傾向にあるうえバスにも限界があります。また、8~10個のコアに長いワイヤを通して情報を伝達しようとすると、バス自身の電力消費量も莫大なものとなります。

この解決策として、ペー氏と共同研究者たちは2つの新技術を開発しました。一つ目は「バーチャル・バイパス」と呼ばれ、上級シグナルがルーターを通して送られます。このことでスイッチをあらかじめセットすることが出来、コンピューターの容量を追加することなくパケットの送信スピードを向上させることが出来ます。もう一つの技術は「低スイングシグナル」というもので、0と1からなるデジタルデータがコミュニケーションチャンネルを通して低電圧~高電圧と送信されるものです。また特殊サーキットが博士号過程学生サンガン・パク、ジョセフ・Fそしてナンシー・キースリー電子エンジニア教授によって開発され、低電圧と高電圧の間ずれを1ボルトから300ミリボルトに減少することに成功しました。このサーキットが低スイングシグナルとバーチャル・バイパスと組み合わさることによってパケットスイッチのチップに比べて 電力消費量を38%削減することに成功しました。

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