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死海の水位の急激な低下の原因は人間にあり

イスラエルの科学者団体によると、人類の様々な社会活動のあおりを受けて死海の存続が危ぶまれているということです。10万年以上前にも一度死海はほぼ完全に干上がってしまった状態から回復していますが、今回のケースはヘブル・テルアビブ大学の研究によるとより深刻なレベルだというのです。

これまでの研究で過去20万年のあいだ少雨や異常乾季の影響を受けて死海の水位は上下して来ましたが、特に氷河期の最終時期にあたる12万年前にはほぼ完全に干上がってしまったこともあります。同大学のミネルバ死海研究センターのアブラハム氏によると、過去にはこのように極端な水位の下降から回復したことはあるものの、今回は人的要因が絡んでいるのでどちらかというと悲観的な見方にならざるを得ません。

現在のところ死海の水位は海抜マイナス1400フィートで、水位低下はまだ進行中です。このように中東地域では厳しい乾季のような状態が見られていますが、実は自然気候によって起きているのではなくて近隣のヨルダン川支流から灌漑用に水が利用されているため、死海に流れ込む水が減少してきているのです。

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