エコになるためには、タイヤやペットボトル、車から家を建てなくてもいいのです。単に高効率の電球を使用するなど、数え切れない方法があります。しかし中には、環境にやさしいだけではなくユニークであろうとして、変わった外見の家を建築する人もいます。これから、そんな例をいくつか紹介します。きっと気に入りますよ。
1. フリー・スピリット・スフィアーズ(カナダ・ブリティッシュコロンビア州、クオリカム・ビーチ)
実に驚くべき住居です。「フリー・スピリット・スフィアーズ」は、トム・アンド・ロージー・チャドリーが生み出しました。この宙に浮かぶツリー・ハウスは、地元の木材を利用してハンドメイドで作られているのです。レジャーや瞑想、野生などの写真撮影といった活動に利用することができ、「大人のためのツリーハウス」と呼ばれています。配管、電気、断熱といった基本設備は全て整っています。直径9-10フィート(約2.7-3m)で、1100パウンド(約500kg)の重さがあります。スタッフによってたったの3日間で組み立てられます。
2. ノーティラス・ハウス(メキシコ・メキシコシティ)
「ノーティラス」は、より自然と一体化したものを求める若い家族に向けて建てられました。2006年に完成したこの家は、アルキテクトゥーラ・オルガニカの建築家ハビエル・センソニアンによってデザインされました。彼は数々の建築物を手がけ、ヘビやクジラの形をした建物を建てています。これは貝殻の形をした家で、家につながる階段には低木が生えており、正面のドアはカラフルなモザイクの建物とマッチしています。建築家センソニアン氏は、自身のデザイン方式を「バイオ・アーキテクチャー(生物建築)」と呼んでいます。甲殻類の貝を模倣した「ノーティラス」の内側はでこぼことしていて、植物で覆われています。
3. スチール・ハウス(アメリカ・テキサス州、ラボック)
芸術家・建築家であるロバート・ブルーノは、1974年から自身のスチール・ホームを手がけてきました。地球に与える影響を最小限に留めたいと思う建築家の願いから、このユニークな家は4本足の上に建てられています。スチールは耐性がありリサイクル可能なため、エコ芸術家や建築家が興味を持つのも不思議ではありません。この家を建て始めた時、彼は枠組みを準備していませんでした。どんどんと建物に付け加えていった結果、家のユニークさが増したのです。家の内側は、実際の住居スペースのようには見えません。建物の重さはおよそ110トンです。
4. スライディング・ハウス(イギリス・サフォーク)
この伝統的な農家は、ロンドンを拠点とするdRRM Architectsによって作られました。この家を実にユニークなものにしているのは、そのフレキシブルなデザインです。外郭はおよそ20トンで、6分程で収納することができます。内部はほとんどガラスでできています。このデザインによって、居住者は日光や気温を最大限に生かすことができます。電源は、古い線路に沿って木製の貝殻に埋められている4つの12V電池から来ていて、小さな車輪を動かすモーターを稼動させます。パッシブ暖冷房を通して省エネを実践することができます。
5. バブル・ドリーム・キャッスル(フランス・テウル)
「バブル・キャッスル」は、アンティ・ロバーグによって1975年に作られました。デザイナーの主な目的は、ヤシの木や滝などの自然要素を屋内に取り込み、家を自然環境と融合させることでした。地中海の太陽を生かすために、たくさんの窓が取り付けられました。今日、この複合建築は拡大し、大きな迎賓ホールや屋外のスタジアム、そして巨大な庭などが加わりました。この家の最もユニークな点は、鋭角や直線を使用していないということです。外の岩をバブル・コンセプトにマッチするように取り込んでいます。建築から50年も経過していないにも関わらず、この建物は、フランス文化省によって歴史的記念物と認められています。