近代的なコンセプトなんていうと大体は大げさに飾り立てたものがほとんどなのですが、実践的な点に注意するとシンプルで実現可能なコンセプトが大量生産には向いているのです。そこでヤマハ・へクタはエコでかつ最新技術を取り込んである見事なアイデアです。
デザイナーのジェームス・ハーネスによって生み出されたこのへクタは人力で動く3輪自転車と電気自動車のシンプルな融合が実現しています。動きの面では重さに耐えうる丈夫なフロント部シャーシが流線型のデザインで形作られています。これに対し後部はかなりシンプルなペダル中心の作りです。
作りに関してはデザイナーの本領発揮といった感じで、フロント部分は取り外し可能な青いレキサンの表面で覆われています。ドレープシステムによってカバーされる荷物スペースは軽量のカーボンファイバーでできています。重さがかさばる部分は2つの車輪で支えられており、丈夫な電気モーターとディスクブレーキ冷却システムもついています。
シンプルな一輪フレームの後部部分は、内蔵電池パックとSRAMI式の9段ギアシステムが設置されています。移動に関してはハイブリッド式のダブル運転メカニズムを採用しています。つまり一般の自転車のようなペダルによる運転もできるし電気モーターの助けを借りて排ガスの無い自動運転システムにも切り替えることができるのです。
快適な運転性能に至っては、ハンドル部分にRFIDセンサーとGPSシステム搭載で機能向上が図られています。つまりのところシンプルかつ機能性に優れて継続使用性に優れた点も見逃せない見事な一台です。