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英国の水辺に建つオフィスが運河をつかった冷房システムを導入

「環境に優しい」技術の実現がいつも最先端技術のプロジェクトであったり、斬新なものであったりするわけではありません。既存のエネルギー効率の領域を、革新的な思考や野心的な解決方法をもって利用することもあるのです。ブリティッシュ・ウォーターウェイズ(British Waterways / イギリス国内の運河管理団体)とコンサルタント会社、リンデン・エンバイロメンタル社(Linden Environmental)が共同で実施したこの独創的なプロジェクトがその例です。このプロジェクトでは、英国中にくまなく広がる有名な運河システムを利用して水辺のオフィスを冷やすことを計画しています。

Green offices and cool canals

こうした歴史的に重要な運河は、英国の産業革命後の時代に主に物や人の輸送のために使われていました。それからおよそ300年を経て、これらの人工の運河が持続可能性の領域で使われるようになったのです。

このプロジェクトの研究者や技術者によれば、このシステムでは冷たい運河の水を特別に設計された空調ユニットに流して使います。このシステムにより、従来の空調システムに比べて、光熱費や使用光熱量を減らすことができるのです。このシステムに使われた水は最終的に運河に戻り、エネルギーサイクルを維持します。

この興味深いシステムは、ただコストを削減するだけにとどまりません。環境に対して与える影響が少なく、さらに水辺のオフィスで働く人々にとってより良い労働環境を提供するのです。この野心的な計画の最終目的は、年間の二酸化炭素排出を、車4万台分の排出量と同量削減するということです。

途方もない量に思えますが、現在の動向からは十分に達成できる目標です。ハダーズフィールド大学やグラクソスミスクライン社といったいくつかの組織や機関がすでにこの運河冷却システムを導入しています。グラグソスミスクライン社のオフィスでは、年間19万ドル(約1500万円)の経費削減と276トンの炭素量削減に成功しています。

Via: BusinessGreen

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