日干しレンガは、世界中で、建築物の奇跡的な、環境にやさしい建築素材であると言われています。おそらく、人類の文明において、一番古い建築技術の1つでしょう。 経済的であること以外にも、有機的な日干しレンガは耐久性があって、長持ちします。日干しレンガには一定の制限があるものの、天然素材でできているので、地球の希少資源を節約することができます。日干しレンガは、人によって作られた、一番古いシェルター様の建物において、大変重要な役割を果たしました。
日干しレンガ:住宅建築の古代芸術
日干しレンガで作られた構造物は何世紀も前から存在しました。今でも、中東に存在していることが知られています。プエブロインディアンたちは、日干しレンガで複雑な構造物を作りました。日光で乾かした土から作られた日干しレンガは、西アジア、北、西アフリカ、南北アメリカやスペインなど、世界の多くの場所で使われてきました。 これらのレンガの幅広い適用性は、シンプルさとデザインと製作の経済性に起因することができます。こういった構造物は環境にやさしく、省エネです。 世界で一番古い建築物のいくつかは、日干しレンガで出来ています。
粘土、水と有機物の要素（わら、木屑や動物の毛のような）を混ぜてできている日干しレンガは、単純な技術と、土着の材料を伴います。その化合物は、木の型に流し込まれ、太陽の下で何日間か（およそ15日間）かけて乾燥させます。日干しレンガの構造物は、住宅の建築には一番強い素材の1つといえます。日干しレンガの壁の構造は厚く、断熱になっていて、省エネを自然に促すものです。
日干しレンガの環境にやさしい特徴
日干しレンガの構造物は、泥のレンガの建築物と似ています。日干しレンガの構造物は、断熱性や、増し加わった強度などを含む、いくつかの利点があります。 日干しレンガの構造物の壁は厚く、夜には熱を発散させ、夏には家を涼しく保ちます。
暑い気象条件の下では、こういった構造物は熱から守り、夜、涼しさを保ちます。レンガの厚さで、断熱性を増したり、減らしたりと、調節することができます。日干しレンガは様々な形で提供され、多様な構造的要求に対応しています。日干しレンガの選択的な組成は、より強く、よりひび割れしにくいレンガを作ることができます。事前の土壌の調査で、レンガの品質を高めることができます。強いレンガは、通常砂が50％から60％で、粘土が35％から40％です。
日干しレンガは過去に木や石積みの代用として登場したものの、今ではその豊富さと、簡単に適用できることから、建設をするときの好ましい選択肢となっています。さらに、日干しレンガは気候変動や温度の変化にも適応し、家の内部を、住むのに適度な気温に保ってくれます。これは、必要に応じて家の中を温かく、もしくは涼しく保つために使われるエネルギーの、大幅な節約になります。
日干しレンガは、産業用に適用されるにも関わらず、貧しい人々にとっての好ましい選択肢である、と誤解されるかもしれません。容易に手に入ることと、レンガを作るコストが低いことから、ただの住宅建築を超えた、実用的な解決策になりました。個人が、自分達で建設することもできるし、人を雇ってすることもできます。 日干しレンガで、建物は自然の逆境に耐えることが出来、人々に安全で、快適な住処を提供します。
建築資材として日干しレンガを使う
多くの面で、日干しレンガは普通の建築資材を上回ります。その中でも一番の魅力は、その適応性。日干しレンガを作るのに必要な材料が（大抵はその場で）簡単に手に入るので、輸送費が節約できます。 ハイテクのレンガはもっと高価で、精巧な建築技術が必要です。
材料のタイプが、それを生産する際に必要なエネルギーと、関連した汚染物質の量を決定します。比較調査では、伝統的な（イースタン）レンガが、生産するのに英熱量（ヤード、ポンド法の熱量の単位）で30,000BTU必要なのに対し、日干しレンガは2000BTUだということです。
環境保護論を支持する人たちは、その熱質量の属性ゆえに、日干しレンガのコンセプトというのは心強く感じています。日干しレンガの壁は熱を貯蔵するものとして機能しますし、それは暑い日と、涼しい夜が多いという特徴のある熱帯気候でうまく機能します。大きな壁は太陽からの熱から中の人たちを守ってくれます。日没後でも、その熱伝導で、家の中を比較的涼しく保ちます。 熱をもっと集めるのに、日干しレンガの壁の外側をガラスで覆うこともできます。環境にやさしいことに加えて、日干しレンガの構造物は自然の防火、シロアリへの耐性があります。
よく計画された日干しレンガの構造物は、温度をコントロールするのに、効率的に機能することができます。限られた訓練で、この自然の建築資材は創造性と、その本来持っている能力を供給することができるのです。
日干しレンガの限界（およびその基礎となる構造）
日干しレンガには特定の制限があって、実際に使う前に考える必要があることがあります。水に長時間さらされると、レンガが弱くなり、崩壊する可能性があります。 液体のアスファルトやポートランドセメントのような添加物は、日干しレンガの寿命を延ばす解決策となります。
他に考えておくべきこととしては、地震に対する感受性、またレンガを作る際の気象条件などがあります。濡れた状態や凍りそうな状態はあまりよくありません。日光で乾燥させたレンガは簡単に崩壊してしまうことがあって、泥のコーティングは大量の雨からレンガを守ることはできません。技術は大体労働集約的で、豊富な労働力が必要となることがあり、それはコスト面でも多くかかる場合があります。
結論
日干しレンガはきちんと使われれば、一番長持ちのする建築物の１つといえます。高騰するエネルギーの価格や、地球への影響を考えると、日干しレンガは将来的にも、今の技術の実用的な代用となり得るものです。 日干しレンガと他の技術（CEBやラムドアースのような）が、将来の住宅のニーズに見合った、重要な役割を果たすことになるでしょう。
