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USCの科学者が開発した最新の印刷可能液体太陽電池セルとは

ナノテクノロジーには大きなポテンシャルがあり、これ無しでは電子科学技術は語れません。しかし電子製品の縮小化を実現したこの画期的技術がついに新たな液体ソーラーセルに取って代わられようとしています。南カリフォルニア大の研究チームは開発したこの技術はナノクリスタルを使用することで安くて使い勝手の良いソーラーセルを作り出し、それを透明な表面に印刷したりそのまま液体インクとして使用することが出来るようになっています。

このソーラーナノクリスタルはわずか4ナノメーターと大変小さく、例えるならば2500億のナノクリスタルを針の先に乗せることが出来るのです。そして、液体の表面に浮かぶことも出来るため、物体に実際にペイントすることも可能なのです。

表面コーティングは半導体カドミウム・セレニドから出来ています。液体ナノクリスタルソーラーセルの低効率性の問題を解決するため、ナノクリスタル同士を安定させつなげることで伝導率の向上を実現する合成配位子を発見しました。生成過程が低温で可能なことから、ソーラーセルはガラスだけでなくプラスチックにも印刷できるのです。このため、将来的にはどのような表面にもフィットするように形を自由自在に変えられるフレキシブルなソーラーパネルがお目見えするかもしれないのです。

研究グループは使用素材に関しては有毒性のために商業利用に制限が出てきてしまうカドミウムの代用品を探しているところです。リチャード・ブルーチェリー氏によると商業用にこの技術が用いられるようになるにはあと数年かかるということですが、今回の液体ソーラーセルの開発成功によりソーラーセル技術自体がいま変化の真っ只中にあることは疑いようがありません。

研究初期段階ではオーガニック配位子分子を用いてナノクリスタルを安定させて互いに癒着することを防ごうとしていましたが、伝導性能が著しく低下してしまい使い物になりませんでした。しかし今回のこの技術では電動効率を高めながらもコストの削減を実現した印刷可能液体ソーラーセルであるというところに価値があります。

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