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よくて、悪くて、醜い: 圧縮空気で走る車たち

Compressed car engine

圧縮空気の車のエンジンは、従来の内燃機関に代わる新しいエンジンとして、車市場の主流で受け入れられるように努力しています。環境に対応していて、燃料生産コストが低いこともあり、このエンジンには多くの利点があります。しかし、同時にそのエンジンが主流に受け入れられるのに困難となる問題も少なくはありません。ここでは、そのエンジンに関連した様々な面を分析します。

利点

Air car engine

このエンジンの一番いいところは、十分手に入れることのできる空気を燃料としているところです。それは燃料が空気である以外は、内燃機関をコントロールしている原理と同じ原理に基づいています。始めに、空気は高圧の状態で圧縮され、貯蔵されます。圧縮された空気は、放出される際に膨張します。この膨張した空気がエンジンの動力となるピストンを作動させるのに使われるのです。

電気自動車と対照的に、圧縮空気の車(CAC)は長期間使われない状態で放置しておくことができます。空気を使った車の中にはハイブリッドで、電気モーターを備えているものもあって、両方のエンジンが必要に応じて最適に使用されます。これは更に車の性能を向上させます。圧縮空気のエンジンを作動するのにかかる費用は低額です。概算によれば、圧縮空気タンクを満タンにするには、2ドルくらい、小額な費用がかかるだろう、といわれています。

これはよりよい選択肢なの?

1. そうです。圧縮空気車のエンジンは市場の他の車と競える潜在力があります。ですが、主要な自動車メーカーがこのエンジンに関心を持ち始めた時点で、初めてそれが可能になるのです。

2. 空気の圧縮に使われるエネルギーと、車に搭載されているタンクに補給するエネルギーは再生可能エネルギー源からくるので、更にそのような車の環境に対する影響を減らすことができます。

悪い点

専門家によると: “エネルギー同士はどのような変換であっても、損出という結果になります。”圧縮空気車のエンジンは空気の圧縮に電気エネルギーを使い、それが車を走らせるためのエネルギーを供給します。これはエネルギーのロスにつながります。 更に、このエンジンは道路上では汚染を出さないと言われていますが、石炭、ガソリンやディーゼルといった従来の燃料が、空気圧縮機を作動させるために使われ、それが汚染を引き起こすのではと懸念している人もいます。圧縮空気のタンクはまた、事故の際に大変危険になる可能性があります。

この問題は避けられるでしょうか?

1. この問題の唯一の解決策は、太陽光、水、風や原子力といった他のクリーンなエネルギー源を空気圧縮に使うことです。それなら、汚染レベルはかなり下がるでしょう。

2. エアタンクは炭素繊維で作られるべきで、事故の際に、圧縮空気がつぶされるより、逃げられるようにタンクを設計するべきです。

醜い部分

Compressed air car engine

このエンジンをベースとした車は長距離に使用することはできません。普通の圧縮空気の車は再補給するのに最大4時間かかり、これはかなり面倒になるかもしれません。補給ステーションで再補給するのにかかる時間はたったの3分かもしれませんが、そのようなステーションをあちこちに作るというのは難しいことです。更に、カリフォルニア大学バークレー校、ICFインターナショナル、スタンフォード大学による研究では、このエンジンをベースとした車はバッテリー電気自動車(BEV)より効率的ではないことが分かりました。また、その研究によれば、このエンジンは従来のガソリンを動力とする車よりも多くの温室効果ガスを排出するとのことです。

私達はなぜそんなに批判的なのか?

このエンジンをベースとした車は内燃機関の究極の代替としての機能は果たしません。比較という点において考えると、専門家たちはこう言っています。“圧縮空気の車はグリッドから来る電気によって走る、一般的なバッテリー電気自動車と似ているものとみなされるべきで、違いはその貯蔵の技術である。”更に、バッテリー電気自動車よりも性能が悪いことも発見され、このエンジンを搭載して作られた超軽量の車は安全基準テストに合格しないかもしれません。

要点

著名なSF作家はかつて、未来の車は空気によって走ると言いました。現在、圧縮空気の車のエンジンが抱えるある種の限界を考えると、空気で走る車がいつになったら一般的になるのか私達ははっきりと言う事はできません。実際の性能に関しての懸念があるため、圧縮空気の車のエンジンは市場のテストにまだ合格していません。しかし、様々な機関が、他の様々な用途のために圧縮空気の試作品を開発するのに躍起になっているのを見ると、この可能性を単純に切り捨てられないでしょう。近い将来にハイブリッド・エアカーが受け入れられる可能性もあります。

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