ecofriend.com

次代を担う電気自転車

現状

電気自転車やEバイクは、その名の通り電気モーターが付いた自転車です。オートバイとの違いは2重運転モードが付いている点で、普通の自転車のようにこぐ事もできれば電気モーターを使用することもできます。普通の使い方としては基本はペダルでこいで、必要に応じてモーターを使用するというもので、このEバイクは1998年以来世界中で急速に普及してきています。特に自転車が普及して長い歴史を持つ中国では2010年初期段階で1億2000万台のEバイクが出回っていると推測されます。世界的な統計では2010年現在で、ヨーロッパにおいて100万台、アメリカにおいて30万台という報告です。

変化の必要

初期の電気自転車はほとんどが普通のペダル式自転車にモーターを後付けした形でした。ペダル用にチェーンとスプロケット駆動系はそのままにしているので、ペダルが動かなかったりロックされることがありペダルの意味が全く無かったのです。電池は鉛酸のもので後輪の動きで若干充電できる程度のものです。そもそも充電は効率が悪く、電池は頻繁に変えなくてはなりませんでした。しかしこの新しいEバイクでは新しいデザインが採用されて、機能、見た目が充実しておりより幅広い顧客層にアピールできる仕上がりです。

いくつかの新しい電気自転車としては以下のものがあります。

1.デザイナーラルフ・キットマンによるHMK561

新しい点

このHMK561コンセプトは産業デザイン賞を2010年に受賞し、厳密には自転車ではないものの超軽量オートバイです。ペダルは全く無く2種類の電気モーターがスイングアームに位置し、前後輪のリムを動かします。フレームはカーボンファイバーでできていて電導性です。電気接続にはワイヤは一切必要なく、カーボンファイバーはバイクの動きから充電されるモーターを動かすためのエネルギーを貯蔵するための触媒として機能します。

違いは

オシャレなデザインでカーボンファイバーの使用により軽量化を実現しています。2重リムで優れたトラクションを発揮し、ペダルとスプロケットチェーン機構を無くすことによって通常の自転車の機構的な不備を解決します。

問題点

バイク自体に電池は搭載されていないようですから、駆動パワーの出所がハッキリしません。メカの動きやブレーキ時の力を利用して再充電したりするのは電池の充電には効果がありますが、自転車を走らせるほどのエネルギーを供給できるまでには至りません。

2.グラスホッパー・バイクコンセプト

新しい点

グラスホッパー・バイクはトロリー状に折りたたみ可能で、自転車利用者には魅力的です。使った後にアパートに持って入れたりもします。軽量フレームは強化素材で作られており、ペダルに加えて電気モーターも装備されています。モーターは充電式電池で動きバイクをこいだときやブレーキをかけたとき、坂を下りているときに充電されます。面白いのは、真っ直ぐ立ててエクササイズバイクとしても使用でき、ここでも充電できるという点です。

違いは

折りたたみ式デザインによって色々な方の通勤に使用できます。コンパクトに折りたためるのでお年寄りや障害者の方にも利用していただけます。

問題点

コンセプト自体に大きな問題はなくこれまでの問題点を見事に改善しているようです。

3.EBIQ電気バイク・コンセプト

新しい点

藤岡雄二さんのコンセプトEBIQバイクはその他のコンセプトバイクとは一味違います。フレームには従来のダイヤではなく箱型デザインを採用し、基本仕様としてはペダル・ハンドル・シートでその他の部分は全て箱型フレームに収納できるので駐輪スペースを省けます。後輪は充電式リチウムイオン電池で動き、こぐ力とブレーキ時の力で充電されます。ハンドル部分にはコンピュータースクリーンが設置されていいて、パソコンやスマホと繋いで地図や天気情報などを検索できます。また、携帯電話やMP3プレーヤー、その他の電子機器用の出力も可能です。

違いは

デザインは魅力的で箱型デザインはオープンフレームに比べて清掃やメンテナンスを簡単にしてくれます。折りたたみ式ペダルやハンドルは駐輪時のダメージを予防するのに効果的です。また、コンピューター接続スクリーンは機能性を増してくれます。

問題点

このデザインコンセプトに特に問題点はありません。

4.クリス・スウォスオスキさんによるコンセプト電気自転車

新しい点

スタイリッシュなコンセプトバイクはデザイナーのクリス・スウォスオスキさんによって2012年にニューヨークでの通勤を念頭に入れて考案されました。細部に関してはハッキリしませんがペダルは無くてリチウムイオン電池によって完全電気駆動します。モーター冷却用には通気ポートと排気口が採用され、前後ライト系にはLEDが使用されています。

違いは

オシャレなデザインはEバイクによる通勤をより一般化させるでしょう。デザインはロータス・エボーラにヒントを得ました。

問題点

ペダルが無いのにどうやってリチウムイオン電池を充電させるのかはハッキリしません。

5.プジョーのレース用電気自転車コンセプト

新しい点

2009年の自動車展覧会にディスプレーされ、プジョーの電気自転車産業への参入の意思表示ということで多くの注目を浴びました。プジョーはすでに1996年に主要自動車業者としては初めて電気スクーターの生産を手がけており、2010年にはEビバーシティーというリチウムイオン・コバルト電池で動く4KWの軽量スクーターを発表しました。

ディスプレーされたモデルは2個のクランクがあり、1つはペダル用でもう1つはモーター用ということでオートバイというよりは電気補助バイクということになりそうです。

違いは

主要自動車メーカーが電気自転車業界に参入するということは大きな流れを呼び込み、一般消費者のEバイクでの通勤に対する意識も変えるものになるでしょう。

問題点

10年で3500台しか販売していないことを見ても明らかなように、プジョーはそれほど宣伝に力を入れていません。10年前に比べてエコに関しては意識が高まってきているので、どんどんプッシュしていくべきです。

Today's Top Articles:

Scroll to Top