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天然素材を守るフローリング技術とは

家の新築には計画、デザイン、資源など様々なチャレンジが付きまといます。建築素材を選ぶ際には建築物の使用用途や予算に応じてその地域に適したものになるように基準が定められます。基本的な飾りも何もないフローリングは予算全体の8%が目安ですが、磨り減りやすい性質から長期的に見る際には正しいメンテナンスと定期的な交換が勧められています。

1.木製フロア

フローリングの取り付けは基本的に床下にまず木を敷いた上で、そこにタイルや木材を載せる形になります。いろいろあるフローリング素材の中でも木材はクラシック、モダンの両方に対応できる見た目を持っていることで人気です。環境的に見ても有害VOCを発するカーペットや合成素材の床敷きに比べて室内の空気を綺麗に保ちますが、品質の良いものは値段も高めです。そこでメーカーはいろいろな木材を使用して少しでもコストを低減させようと努力していますが、なかでも古くから取り付け方法でしかも経済的なのが「フローティングフロア式」です。

2.フローティングフロア

フローティングフロア式は接着剤や釘を使わずに床下板に取り付ける方法です。床下板と上部板の間には一層の詰め物が詰められて、板同士は接着剤でも止めることができるという程度です。ここで使われる技術は「タング・アンド・グルーブ」と呼ばれるもので、古くは17世紀にヨーロッパの一部高級住宅で使用されたのを皮切りに19世紀には中流階級の家庭にも普及し今に至っています。

3.「タング・アンド・グルーブ」

「タング・アンド・グルーブ」木製パネルでは一方の木に「タング」と呼ばれる突起部が付き、もう一方にはそれが刺し込まれる「グルーブ」があります。この両者がつながることで床を固定させることになるのですが、手馴れた人には至って簡単で一日か二日で完成できます。

パネル自体はオーク、メープル、竹などから作られますが突起部は固めの天然木か人工木で、釘止めもできれば接着剤の使用もできますしそのまま組み合わせるだけでも十分です。木材のタイプが決まったら、取り付け手順もそれに応じて決定されます。

4.取り付け

床下板は断熱材などでカバーしてから木製パネルを取り付けます。木は湿気によって伸びますから十分な隙間を確保するようにしましょう。フローティングフロアの取り付けの際の湿度の目安は75%以下で、釘の使用は逆効果で特に人工処理木材には使用できません。パネルは若干スライドしても大丈夫ですが、タング・アンド・グルーブ機構によってしっかりと設置されておく必要があります。

人工処理木材は複層式構造のため釘は使えませんが、固めの天然木材には釘の使用もできます。それでも接着剤を使用すれば釘穴から湿気が染み込む心配もありません。

タング・アンド・グルーブの進化系がクリックシステムです。これは接着剤を全く必要とせず、特許製品ですので価格も高めですが取り付けが大変簡単です。ただ、これが便利という人もいればそうではない場合もあるようです。

タング・アンド・グルーブは接木を必要とする場所にはどこにでも使用でき、天井部分などにもこの技術が利用されます。

5.メンテナンス

木製フローリングは独特のメンテナンスを必要とします。濡れモップは使えますが、オイルソープで洗浄することは絶対に避けてください。木製パネルはバスルームなどには使用できません。品質の良いメンテナンスの行き届いた木製フロアは50年は使用できます。ヤスリがけを10年ごとに行えば、ささくれ立った表面をスムースにして輝きを取り戻します。

木製フロアは取り付けには少々値段がかかりますが、メンテナンスの簡単さと長持ちする性質を考えればお得な買い物だといえるでしょう。

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