これまでに高層ビルの一階、またはどんな建物でも4階より低い階に住んだことがあれば、道路の汚染が家の環境にどれほどの影響を与えるか、嫌という程知っているでしょう。上層階に住む人は、路面に近い部屋ほど室内の空気環境は悪くないと言います。それは辛うじて正しい、と言えるでしょう。なぜなら高層階の部屋はしばしばスモッグの影響を受けることがあるからです。汚染された都市の空気は埃や排出ガス、水分が混ざり合っています。スモッグは床などの表面につかず、人が呼吸する空気の中にいつまでも漂い続けるので、高層階の部屋は路面に近い部屋が受ける影響よりも遥かに危険であると言えます。
専門家たちは、高層ビルの上層に住む人々はスモッグに対処するために、空気濾過システムや植物を室内に取り入れるべきであるとしています。そんな中、デザイナーのShi JianweiとHuang Haiyang、Hao Tianの三人が、都市の空中に浮かべてより効果的に空気をきれいにする空気清浄システムのデザイン案を作りました。「pHコンディショナー」と名付けられたこのシステムの基本は、空気清浄システムとおそらくいくつかの植物を取り付けた浮遊するデザインで、200～300メートル上空を浮遊してスモッグを除去します。
毎年恒例の「エヴォロ・スカイスクレーパー・コンペティション」のエントリー作品であるこの「pHコンディショナー」は、巨大なクラゲのような形をしており、都市の空気を浄化するのに多大な貢献をするものになるはずです。この空気清浄システムからは副産物として水と肥料ができます。それらは都市の庭や公演で使うことができます。この「pHコンディショナー」は、他の23作品とともにコンペティションにおいて特別賞を受賞しました。
