なぜこのことが今？
ソーラーエネルギーの可能性については今更述べるまでも無いもので、太陽光は熱帯地域では一年中タップリありますし、そのような地域は全世界の５０％を占めているのです。ですからこれをフルに利用すれば発電は将来もっとグリーン化していくことができるのです。
しかし今のところ問題が山積みで太陽光を貯蔵しておく方法や発電した電気の送電方法などはその一部です。発電に関しては通常は２種類の技術が使われ、太陽電池パネルと太陽熱タイプです。どちらも設置には費用がかかります。太陽電池パネルは高価なシリコンを、太陽熱のほうは光の集中化機器にお金がかかるのです。
設備のコストだけで石炭発電の何倍もかかります。ＣＯＣ基準とＬＣＯＥ基準での石炭発電の平均コストは＄０．０８、天然ガスは＄０．０６ですが太陽電池パネルは＄０．１５です。この余剰コストが消費者側に転嫁されるようだと誰も興味を示さなくなってしまいます。したがってなんとかしてソーラーパワー発電を魅力的なものにする必要があるのです。
どれほど深刻な問題なのか
確かにお金のかかるオプションですが、将来の見通しはそれほど悪くありません。技術が進歩し続けているほか継続的な支出が少ないことと寿命の長さなどは大きなプラスです。
主要素材のクリスタルシリコンの値段も製造ラインの効率化と材料の変化によって下がってきています。
発電所を設置さえしてしまえば燃料を買う必要はありません。丈夫で長持ちしますからメンテナンスもそれほど必要としません。ですから天然ガスや石炭発電などと違って、継続的なコストがかからないのです。したがってオペレーションコストは安上がりです。販売した電力は必要経費にそのまま回せるのです。
ソーラーパネルは１０年単位で効率性を保ちつつ運営できます。投資の元が取れたあとも末永く利益を得られるのも魅力です。
このように一般発電にはない利点が多く存在するのを忘れてはいけません。
他の専門家の意見
世界的な研究組織ＧＥ電子の代表マーク・リトル氏はソーラーパワーのもつ利点を強調している１人です。同氏は向こう５年のうちに化石燃料や原子力のコストより安くなると言います。その理由として業界内での技術進歩が挙げられ、ブルーンバーグニュースはソーラーパワーの必要経費はこれまでに２１％も安くなったと報告しています。電力会社にとってソーラー電気は従来の化石燃料発電に勝るとも劣らなくなってきているのです。
発達
近年の技術発達に伴いアメリカ電力省は特殊施設ＳＥＲＣの建設プロジェクトを進めています。このプロジェクトでは新しい研究センターでより安いナノ太陽光収集電池の開発が進められます。同センターはローレンスナショナル研究所の中心部に建てられます。
ソーラーパワーを大規模で発電するには広大な敷地が必要となってきます。そのためにＢＬＭ組織は近い将来にどこに施設を建てるかを調査しています。その為にＢＬＭと電力省は共同調査をしています。
主な障害
このようにいい話ばかりのように思えてしまいますが問題点が無いわけではありません。技術によって世界での発電タイプは３つに分けられます。
１．ベースロードタイプ
２．ロードフォロータイプ
３．ピークロードタイプ
ベースロードは石炭や原子力の事です。数日間連続稼動して電力を安定供給できます。しかし、消費パターンは一定ではなく１日のなかで大きく消費される時が数回あるので、その際には他の方法の発電のサポートに頼らざるを得ません。
なかでもピークタイプは急に電力が必要となった際に素早く対応できますし、コストも低めです。天然ガスやディーゼルがこれに相当します。ソーラー電気はここに当てはまる可能性があるのです。とくに燃料価格の上昇や排ガス問題のおかげでソーラー電気の需要は高まるばかりです。
それでもコストが安いといっても技術面の問題があってベースタイプにはなれません。メンテナンス以外には止まる事が許されないのがベースタイプなのです。太陽光の量は季節による差が出てしまうのでどうしても安定供給には向いていないのです。ですから現在の技術ではまだまだ化石燃料発電に頼っていくことになります。
そうは行っても将来的にはうまく混合させて発電を進めていくことはできます。ソーラー電気を最大限生かせば排ガスが少なくなっていくことが期待されます。
