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環境にやさしい巨大構造物: Mad Architectsによるオルドス博物館

Ordos Museum

巨大構造物

中国の内モンゴル自治区のオルドス市は、最近何度か賞賛された場所です。砂だらけのゴビ砂漠に位置したこの市は、著名な中国の建築事務所、MADにより設計されたオルドス博物館の完成で、劇的な変化を遂げました。この博物館の美しく磨かれた金属の外観は、オルドスと呼ばれる新しい市の全体に昇るようにして建っています。

この博物館の設計は、2005年に委託され、この巨大構造物の完成には6年を要しました。この博物館が建っている土地は、もともとはただのゴビ砂漠だったところ。建物は、未来のメトロポリスの礎として作られ、また、田舎のオルドス地域と都会をつなぐリンクとして建てられました。バックミニスター・フラーのマンハッタンドームに影響を受けたこの巨大構造物は、生態系ライン上に開発され、オルドスの町を形成しているゴビ砂漠と関連した砂丘を模倣して作られています。この、最近完成されたオルドス・アートアンドシティー博物館はこの都市の歴史的な伝統を1つ屋根の下に持ってくることを目的としています。Ma Yansong氏の指導の下、これはMADが手がけた初めての公共の建物です。厳しいゴビ砂漠の傾斜がある丘にあるこの博物館は、地元の人や観光客に内モンゴルの文化を理解し、都会の環境でその伝統を改革するための場を提供しています。この場所は確実にこの地域の過去と未来に焦点を当てるものです。 博物館全体は、大きな天空と共に、砂丘と吹きさらしの土地に囲まれている風景の一部のように見えます。アルミニウムパネルクラッドの外見は、広大なスペース、ガラスの天窓と大きな吹き抜けとともにこの博物館を形作り、この都市の自然で不規則な地形について大いに語る巨大構造物となっています。

何が巨大にしているのか?

この都市は、厳しいゴビ砂漠が市全体を覆っているので、不規則で険しい風景です。これが、この博物館の建築も不規則になされ、建物全体が、厳密な幾何学的なデザインではなく、風景のような形で建てられている所以なのです。この巨大構造物は、 この都市の自然なデザインを反射させるように磨かれた金属のルーバー(細長い板を隙間を開けて平行に組んだもの)で包まれています。同時に、建物の外側は設計された建築物に溶け込み、モダンさを妥協せずにその建物を都市化から切り離しています。

この建物の内部には、有史以前から、中世の時代までの遺物を展示する、エキシビジョンホールがいくつかあります。その曲線の壁は、自然美と生態系の保護の必要性を強調した新しいデザイン。これらのホールは博物案全体を取り囲んでいる共有のパブリックスペースにオープンします。屋根は光を閉じ込めるためにガラス張りになっていて、壁はその閉じ込められた光を通す、発光性のものです。 自然の換気が、その場所が呼吸できるようにし、例え大勢の人でその場所が混雑しても、息苦しさはありません。 この建物のパノラマな眺めや遠くからの眺めはまるで砂や草原の上の太陽のよう。 この建物の建築の全体のアイデアとその他のいくつかの都市景観のプロジェクトを見ると、自然の力やパワーとして太陽がウェイトを占めていることが伺えます。

エコとして評価できること

この建物は、都会の施設を新しく開発途中のオルドスの都市に持ってくるというアイデアを強調した、まるでゴビ砂漠の1粒の真珠のようです。建物は太陽や風のような、自然で持続可能なエネルギー源を最適化して利用することに焦点を当てた、巨大構造物です。これが、この建物が草原に昇る太陽のように見え、かつ、ガラスの大きな断片が太陽の光を反射して建物自体を昼間光らせている理由なのです。効果的な自然の換気システムは、博物館がひどく混雑している時でも息苦しさを感じさせませんし、建物のあらゆるところに太陽光パネルが設置されています。この博物館の外観は濃い銅の色をしたルーバーで、建物を太陽光で光っているように見せています。金属が周りのあちこちを反射させるのですが、そういった反射が吸収されるようにルーバーが設置されています。ルーバーはまた、太陽光が窓を通るようにし、ギャラリーの内部を照らすようにしています。

同時に、太陽光パネルがついたガラス張りの屋根は太陽光とエネルギーを閉じ込め、そのエネルギーを発光性の壁に送って、日没後のエキシビジョンホールが簡単に明るくなるようにしています。内部と外部のコントラストは、そのエネルギーのチャネリングをスムーズにしています。確かに、この建物はその壮大さや生態系の重要性について声を大にしている巨大構造物です。天然資源を最適に利用した、エコな巨大構造物。そして、そのデザインは確かに刺激的で未来的です!

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