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人類は将来海底に住むようになるのか?

地球温暖化

地球温暖化は自然の成り行きで人間活動に直接関係無くこのまま上がり続ける運命にあるという見方もあります。何はともあれ人類活動が温暖化に関係していることは確かです。

グリーンハウス効果は地球を暖かく保ち生物の成長を促進するのに欠かすことはできません。しかしメタンや二酸化炭素などのガスの影響で大気中に高温が停滞してしまうと問題になってきます。科学者の発表では1925年以来地球上の温度は華氏1.5度上昇したとなっています。

その結果今では氷山の溶解、北大西洋での嵐が1990年以前の年間10件から15件への増加、そして世界各国で排ガス量の増加が起きています。

氷河の溶解

地球温暖化の影響を受けて氷河や氷山の溶解がみられるのはグリーンハウス効果の動かぬ証拠です。研究によるとグリーンランド・アイスシートにある6つの氷河が6年間かけて作られていますが、暖かい年が続くと溶けた水の影響で速度が遅くなることが報告されています。さらに海抜の低い地域ではこのままのペースでいくと水中に沈んでしまう危険性があります。その中でも3つのエリアが危険地域として知られています。

1.ミクロネシアのパラウ:パラウは魅惑の世界7大海中世界に載った事で知られるようになりました。太平洋にある海洋生物にあふれる国ですが、懸命の対策にもかかわらずこのままでいくと海中に沈んでしまうでしょう。

2.オーストラリアのグレートバリアリーフ:この地球上で最大の自然サンゴ礁が生息し、2900のサンゴの他にもたくさんの海洋生物が住み着いています。しかし、もし水位が上昇すると活動レベルが変化してサンゴ礁を殺しかねません。オーストラリア自体が排ガス問題に本腰を入れていないこともこの状況に拍車をかけています。

3.インド洋のモルディブ

すでにここでは侵食が見られます。気候変化のほかにも人間による埋め立てや違法サンゴ捕獲などにより砂地の侵食が進み家の倒壊にもつながっています。

建築物の未来形

一連の状況に対する意見は分かれるところで、企業や環境保護者そして政府は地球温暖化を防ぐために手を打っています。建築家やデザイナーは果敢にプロジェクトを立ち上げ、環境にやさしくてグリーンな廃棄物マネジメントなどに力を注いでいます。その例として、アーマン・フィテッセによる浮揚住宅があり、西ヨーロッパの運河を利用して家が浮くか岸に寄りかかるようにして配置され、スペースを取らないようにして運河の航行船舶の邪魔にならないように工夫されています。

明日へ向かって

次に紹介する5つのコンセプトは地下ではなくて海中都市に住むことを念頭に入れて考案されました。

台湾高層ビル

毎年恒例の高層建築デザイン大会において完全独立式の海底高層建築物のコンセプトをデザインしました。上層階にはガーデンがあり、オフィスや住居、ラウンジの入る球体部があります。透明ソフトプラスチックチューブはエレベーターのような役割をし各階同士をつなぎます。食物は建物内で栽培され、排水は効果的に再利用されます。電気は太陽電気や風力、波力を利用して発電されます。

ガイア

家庭用デザインスタジオのジグルーが作り出したコンセプトで、水深400mにある研究室兼居住娯楽スペースです。2重壁の渦巻状で強化ガラスで囲まれ同心円状の各層からなり、このガイアは太陽電気や風力発電によって電力供給されます。海中吊り篭は波力発電機として使われます。

海底タワー

スペインの建築家イフィへネイア・アルバニーティとイヒニオ・ヤメスは環境破壊時の逃げ場所としてこのタワーをデザインしました。完全独立式で外壁はそのまま波力発電機としての機能を持ち合わせています。ドーム部分は太陽電池パネルを通じて発電し、水上に浮かんだり海中に沈んだりできます。

海中高層都市

マレーシア人のデザイナー、サーリー・サークムは海中高層建築物デザイン大会用にこのような海中高層都市のコンセプトを考案しました。浮き沈みしながら太陽電気や風力、波力発電を通して電力をまかない独自の農業技術の水栽培で食べ物も自家供給できます。上部には小型ガーデンがあり、下部は生活空間です。イカの足のような突起物がタワーを垂直にバランスを保ちます。

デ・ビーバー建築の海中高層建築物

海中の周辺物との共存をテーマに考案され、詳しくは明らかにされていませんが見た感じは約6000人収容可能な幾層にもなった同心円サークル状の生活空間が特徴です。

メリット

1.休暇滞在者や科学者たちに安全で汚染のない形で海洋化学の理解を助けます

2.自家発電が可能な上に特殊農業技術水栽培の応用で食べ物も栽培できます。

3.地球温暖化が深刻化した際には逃げ場として利用できます。

4.グリーン技術が満載されており、将来的には現在のような一般エネルギーシステムに頼ることが必要なくなるかもしれません。

超えるべき課題

海中建築物は便利なオプションですが、問題も当然山積みです。

1.嵐:海が荒れるのは止めようがなく、これは危険をはらみます。

2.移動手段:道路は使えませんから全く新しい交通システムが必要です。

3.湿度:海中では湿度は普通以上に高く、人口との兼ね合いで解決策はまだ見つかっていません。

4.コスト:海中に一連の関連ビル建築するのは莫大な費用がかかります。

基本線

たしかに海底都市は地球温暖化に対しては魅力的な解決策ですが、空気や水、食料の質は保てるかどうかは疑問です。さらに、周辺のエコシステムに悪影響を与えないとも限りません。スタート時に必要な労力と資金を考えると実現には高いハードルが待ち受けます。よりシンプルで経済的な解決策は私たちの生活習慣を変えてグリーンエネルギーの利用や廃棄物マネジメント、さらには有効な建築スタイルを生活に取り込むことが第一です。

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