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香港が生まれ変わるかも知れない壮大なプラン

車社会は大気汚染を生み出しました。大都市では排ガスの問題は相当深刻で、場所によってはマスクをしないととても歩けないと言うこともあるのです。かといって歩くだけではどうしようもないのでなんとしても排ガスの問題を解決する必要がでてくるのです。これにしたがってデザイナーたちは排ガスゼロもしくは限りなくゼロにする都市計画コンセプトを発案してきています。

人や自動車にあふれた香港なんかはこれに最適です。観光が盛んで国外から多くの人がやってきますから、なんとかして住民の暮らしの質とのバランスを取ることが求められるのです。

ポール・セとエベリン・ティンの2人のデザイナーが協力して「浸透」というコンセプトを国際デザイン大会で発表しました。香港はクルマが街中にあふれていますから車を泡状の物体で囲んで排ガスを減らそうというアイデアに行き着いたのです。

香港の国境付近でクルマに細工が加えられることになるのですが、特殊ブースで自動車用特殊カプセルを装着します。しかも2重になっていますから防音・排ガス規制効果が抜群です。

この泡状カプセルのアイデアが浸透して周辺環境を変えるような事になれば、交通量が少ない時は水滴にしか見えませんが渋滞時にはまるで街全体が水の中に漬かってしまったように見えます。なんで周辺環境変えなくてはいけないのかというとコンペティションのルールとして周りの環境と一体化させるほど大きなインパクトを持ったコンセプトを発表しなくてはいけないからです。

香港のような独特の町はその性質を急に変えることはできません。だからこそ周辺環境を変えるこのようなアイデアによって、車の数を減らしたり市民生活に支障をきたすような形ではなく自然に改革を起こして行こうとする姿勢が大事なのです。

セさんのアイデアはアート性が高く、よく見ると彼が周辺環境に逆らうのではなくあくまでも共存していくことを第一に置いているのが良くわかります。このようなアプローチが独特であり、コンペでの優勝につながったのです。

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